#転生してみた

リップクリーム ページ18

『！！ 痛っ……！』


どうやら唇を切ってしまったようである。痛い。


『血が……どうしよう…… そうだ！ リップクリーム！！』


だいぶ前にシュナさんに特注で作ってもらったリップがまだあるはずだ。


(……あった、良かった！)


一つ問題なのが、本当にコレが効くかどうかだ。いや、まあ、シュナさんが作ったんだし。シオンが作ったのなら有り得るが、シュナさんなら大丈夫だろう。


＜ぬりぬりぬりぬりぬりぬりぬりぬり……＞


(流石シュナさん！！ 効いてる感じがする！)


なんなら前世のものより良い気がする。素晴らしい！
今度何かお礼をしよう。


そんな事を考えていると……


「痛ってえ！」


！！ 間違えないこの声は……


『リムル様……！？』


何かあったのだろうか。不安になる。すぐさま瞬間移動してリムル様のもとに向かう！


リムル視点


「痛ってぇ！」


唇が切れた！血の味がする。まぁ、スキルの……


シ《痛覚無確です。》


そうそう、それそれ。があるから痛みは感じないんだけどね。そう思っていると……


『リムル様！！ どうかされましたか！？』


「ほぇっ！？」


突然の声に、ついつい変な声が出てしまった。恥ずかしい……。


『つい先程、痛いと聞こえましたので、もしやと思い……』


あ、あれ聞こえてたのね。とんでもない地獄耳だな、カナタ……。


「あぁ、心配するな！ちょっと唇が切れただけ……」


『良くないですよっっっ！！！』


うおぉっ！？び、びくった……


『今は私のものしか持ってないので、いいですか……？私のでも……』


問題無い。ありがとな！……と言いかけて、面白い事を閃いた。


「ありがとな。じゃあ……」


『！？！？！？ んっ……ちょっ……！？』


キスをした。カナタの唇を舐めて、リップを奪う。


……


「ん！ありがとさん！」


くら〜〜〜〜〜〜……パタン。


「！？」


顔が赤くなったカナタが倒れた。やっぱり……可愛いな……。

それを見ていたベニマル→←ビデオが捉えた

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す