anytime （渡辺） (ページ9)

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9_渡辺side ページ9

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_渡辺side

深「あーもう酒ないじゃん！わら」

0時を過ぎた頃、買ってきた酒は完全に底をついた。

相変わらず元気なふっかと康二と

俺らの話をニコニコ聞いてる酔っ払いのAと

少し不機嫌な俺。

おかげで全然、俺酒飲んでねーわ。

康「俺行きますよ～」

「いやぁーこーじくんいいよぉー私が行く～、酔い覚ましたいし」

『お前1人じゃあぶねーだろ』

「コンビニすぐそこでしょぉー大丈夫」

深「なべついてったらいいじゃん！わら」

康「そうやん」

ニヤニヤしている2人を横目に俺は小さなため息吐いて

玄関に向かうAの背中を追いかけた。

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「寒くて死ぬ」

『だから上着着てこいって言ったじゃん』

「そんなこと言ってたっけーー」

まじで手が焼けるわ。

俺は着ていたパーカー脱いでAの肩にかける。

Aは驚いた顔をして俺を見た。

「なべが珍しく優しい…私が酔っ払いだからかぁ」

『珍しくじゃなくていつもだろ』

「んーそうだねぇー、なべの良いところはぁ、なんだかんだ私に優しいとことかぁ、あと仕事に熱心なとことか、意外と涙脆いとことかぁーー」

『なんだよ急に(笑) 』

「だってさっき拗ねてたじゃん」

『それはもういいって(笑) 』

フラフラした足取りで俺の隣を歩いていた

Aが急に立ち止まった。

「あとはね、なべはねー本当にキラキラしてる私が出会ったなかで1番輝いててかっこいいと思うし、私はそんななべが好きだよ」

風でふわふわとAのミルクティー色の髪が揺れる。

友達として、ってことは俺も十分理解してるけど。

でも。

『抱きしめたくなるからやめて』

「んー？なんて？」

『なんもねえよ』

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