anytime （渡辺） (ページ22)

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22_ 渡辺side ページ22

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『くっそ頭いてえ…… 』

重たい頭を上げて、あたりを見回す。

昨日の記憶はあるような、無いような。

どうやって帰ってきたんだっけ…

ふっかといつもの居酒屋で飲んだのは覚えてるけど、

途中から記憶曖昧。

俺、酒強く無いって自分でもわかってるから

最近はあんま飲まないよーにしてたはずだったんだけど。

風呂も入らず寝てたから絶対肌荒れるわー。

なんて思いながら欠伸をする。

てか、変な夢見たな。Aが居て、ちゃんと仲直りしてたわ。夢の中では。

どんだけ俺好きなんだよって話なんだけど。

今回の喧嘩はふっかにも言われたけど

完全に俺のただの嫉妬だし…謝るしかねえんだけど

小さくため息を吐きながら、

ベッド横に置いてあったスマホを取り、

だるい体を起こして部屋から出る。

リビングに入ると、美味しそうな匂いがする。

『なにこの匂い…誰かいんの？』

俺、酔っ払って誰か連れて帰ってきた？

それともふっか？あ、あいつ料理できねーか、

キッチンを覗いてみるけど、誰もいない。

味噌汁と魚とサラダ、あと炊き上がったご飯。

俺は美味しそうなご飯を眺めながら、考えていると

持っているスマホが鳴った。

ライン…Aから、

A起きた?朝ごはん置いてるから適当に食べて。お礼は焼肉か寿司よろしく!!

まってどういうこと？パニックパニック

俺変なこと言ってねーよな？やらかしてないよな？

酔った勢いで手出したとか、まじ最悪だから。

でもAの反応的に、いつもと変わんないし…

『うま… 』

Aの作った朝ごはんを口に運びながら願う。

酔っ払った俺が、余計なことを言って、余計なことをしてませんようにと。

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