anytime （渡辺） (ページ19)

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19_深澤side ページ19

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深澤side

『翔太ー？起きてる？わら』

俺の向かいで伏せて動かなくなった翔太に声を掛ける。

普段はあんまり飲まないのに、

今日はよく飲むなって思ってたら

案の定、Aちゃん絡みね。わら

今日は夜、彼女が来るからあんま付き合えないって言ったのにさー。

もう翔太はさ、素直じゃなさすぎて

誤解を生むような言い方しかできないからね。

ただ、行って欲しくない！って言えばいいだけなのに。

まあそれが出来たら、苦労しないか！わら

『なべー？翔太ー？Aちゃん来るよー？』

「んっ、なんでA……」

なべが頭を起こすと同時に個室の扉が開いた。

『ほら、Aちゃん』

「もー！なべ！何してんの！」

少し不機嫌そうなAちゃんはため息を吐きながらそう言って扉を閉めた。

「なんでぇいんの…お前」

まだ状況を把握できてないポワポワ状態のなべ。

「ふっかさんに呼ばれたの！とりあえずタクシー外に止めてるから！」

『おーAちゃんありがとー、俺無事に彼女に会えそう！わら』

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俺がなべに肩を貸して、タクシーまで運ぶ。

タクシーに乗り込もうとするAちゃんに声をかける。

『あとはAちゃんよろしくね』

「ふっかさんごめんね、なべの代わりに謝っとく」

『いいよいいよ俺も付き合って貰う時あるし？そんなことよりなべのこと許してやってよ！』

「うーん、どうだろ、(笑) 」

『なべあー見えて相当落ち込んでるからね！わら』

「あはは、自己中そんな効いたのかな(笑) 」

『意外と気にしてるかも！分かってると思うけど、なべは素直になれないだけだからね！わら』

「分かってるし、もう許してる(笑) 」

Aちゃんは、じゃふっかさんは彼女と楽しんで、またね、と言うと

タクシーに乗り込んだ。

走り出したタクシーを見送りながら

我ながら良いフォローしたんじゃね？なんて思う。

今度なべになんか奢ってもらおーっと。

俺はそんなことを考えながら歩き始めた。

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