第45話 ページ45
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「…じゃあね、おやすみ」
「…おやすみ、ありがとうね」
タクシーで私のマンションまで帰って来て、
部屋の前で言葉を交わして別れた。
「…ねぇ、ちょっと待って」
エレベーターの方に歩いていくエイジの背中に声を掛ける。
「ん?」と振り返った彼に勇気を出して言った。
「…あの、……やっぱり上がってく?」
「え、いいのー?」
そう言ったエイジはニヤニヤしながらこっちに引き返してきた。
彼は部屋に上がって鍵を掛けるやいなや、
私の肩を掴んで壁に押し付けながら強引にキスした。
「…っ、好きだよ、A」
彼にこんなことを言われる日が来るとは。
そんな甘い声で言われたら私、
「…わたしも。大好き。エイジのこと」
こう言うしかないじゃない。
私が素直に言ったことに少し驚いている彼に、
今度は私から唇を合わせた。
少し息が上がった私たちは、
そのままベッドに倒れこんだ。
「…メイク落としてないしお風呂入ってない」
「いーよ、明日の朝やれば」
そう言って私の体に腕を巻きつけるエイジ。
真っ暗なままの部屋で、聞こえるのは彼の心臓の音だけ。
トク、トクと一定のリズムを刻んでいるその胸に
頬を擦り寄せた。
「…A、猫みたい」
「…にゃー」
「彼女になったらこんなに可愛くなんの…?
知らなかった……」
抱きしめる力が強くなって、
服の下に滑り込んだ彼の冷たい手が、腰を撫でた。
「…っ、だめだよ、エイジ」
「え、なに考えてんのー?」
「Aのえっちー」と笑うと、
「大事にしたいからさ。お前のこと」
なんて言って目を閉じたエイジ。
(……いや、ドキドキして寝られないし。)
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あや(プロフ) - ぜひ!ぜひ!ぜひ!続きを!!更新待ってます!! (2018年8月5日 22時) (レス) id: 5116ee690c (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - ☆ルナ☆さん» あと少しですがお付き合いください!(((o(*゚▽゚*)o))) (2017年11月29日 23時) (レス) id: fd69086671 (このIDを非表示/違反報告)
☆ルナ☆(プロフ) - キュンキュン/////(((o(*゚▽゚*)o))) (2017年11月29日 0時) (レス) id: 915f053575 (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - Cさん» コメントありがとうございます!!これからもキュンを追求していきます…! (2017年11月24日 18時) (レス) id: 2a7f43fe4e (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - 冬春@アバ小説更新中さん» こっちも嬉しいです…!これからもお楽しみください〜! (2017年11月24日 17時) (レス) id: 2a7f43fe4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タバタ | 作成日時:2017年11月6日 15時