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【第九十五話】 ページ48

「だが!この勝負には我々の因縁が」

「興味ない!!」

乱歩のその一言に完全に心が折れる音がした。
ポオは思わずアライグマのカールにすがる。

「うう...辛い...乱歩君は相変わらずである。
おおカール、お前だけは我輩の味方であるな。ほら餌を.....あ痛っ」

何処までも恵まれない男である。カールにすがるのも諦めたのかポオは先程の話の続きをした。

「...推理遊戯とは.....
この推理小説(ミステリ)を読み、連続殺 人の真相を的中させる事である」

そう言いポオが取り出したのは一冊の洋風な飾りの表紙をした本だった。厚さは良くある小説並だ。

「一点減点」

「えっ」

「謎々小説なんて...小説で事足りるなら探偵になってない!」

乱歩の否定する言葉にポオはニヤリと口角を上げた。

「その返答...想定済みである。だがもし勝てば、『ギルドの弱点』を教えるとしたらどうか?
無論、Aくんの身柄についても詳しく教えようぞ」

「!」

ポオのその一言に、二人は驚きを見せた。
ポオは続ける。

「ギルドの拠点にして無敵の空中要塞『白鯨』。その死角、及び攻略法である。
そして囚われて以来君らに一度も顔を合わせれていないAくんの近況。
今の君達には喉から手が出るほど欲しい情報では?」

「.....一点加点、けど何でそんな莫迦な勝負を?」

「ギルドの作戦など金と暴力ばかりで退屈極まりない」


これは明らかな褒め倒しの挑発だ。言わば罠、だがそんなこと乱歩は承知している。
その上で買ってやろうと考えているのだ。

「この世で人類が唯一驚嘆し刮目すべき対象、それは___君の異能『超推理』のみ。違うかね?」

「五点加点、やろう」


乱歩はポオから本を取ると、用意されていた椅子に荒々しく座り本をパラパラとめくった。

「善いのかい?罠なんじゃ.....」

与謝野は乱歩に気を配りつつポオを見つめた。

「貴女も確か探偵社の古株だな...一緒にどうだ?参加枠に制限はないぞ」


ポオは物語のあらすじを語る。

物語の始まりはこうだ___ある時代のある夜、数人の滞在客が吹雪で洋館に閉じ込められた。
やむなく宿泊した夜、私立探偵である主人公はある部屋からの奇妙な物音で目を覚ます。


と、次の瞬間。眩い光が乱歩と与謝野を包んだ。

「!?」


「これが我輩の異能だ。『読書を小説の中に引きずり込む能力』」



本はトサッという音を上げ床にソッと落ちた。

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星月 菜兎(プロフ) - アメ子さん» お返事ありがとうございます!!楽しみにしています!!更新頑張ってください!! (2016年11月18日 23時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - 星月 菜兎さん» 両方のエンドですね…(; ・`д・´)ゴクリ ではお話が終わり番外編が出来次第、片方のエンドを製作してみようと思います!リクエストありがとうございます!(≧∇≦) (2016年11月18日 7時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
星月 菜兎(プロフ) - コメント失礼します!!ハッピーエンドも見てみたいですがバッドエンドも見てみたいです!!ぜひお時間ありましたらどちらも書いてください!!わがまますみません!! (2016年11月17日 1時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - ゆずかさん» 3周もリピートされているとは…!大好きだと言ってもらえて嬉しいです、これからと頑張ります!!ヽ(。・ω・。)ノ (2016年11月15日 21時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずか(プロフ) - 1ヶ月半ほど前から前作を読み始め、最近やっと追いつきました!これからどうなるんだろう、とワクワクしながら3周ほど読み直しています。何回読んでも飽きなくて面白くて大好きです! (2016年11月15日 20時) (レス) id: 6d28a617a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アメ子 | 作成日時:2016年9月16日 19時

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