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hikaru.
責めるだなんて。
「そんなこと…するわけない」
俺知ってるもの。
どんなにぞんざいな口利いてても、無情な判断を下していても。
「ケイが優しいの…俺が一番知ってる」
魔法使いはこの世界のエリート。
俺は宮廷仕えの魔法使い夫婦から産まれた子だったけど、能力はからきしダメな子供だった。
薬草を育てることが唯一の取り柄だった俺を、ずっと側に置いてくれていたのがケイなんだ。
薬草は魔法使いに欠かせない。その能力に長けた者を
それからずっと一緒に育ってきて。
将来を決められてたケイは、成長してから俺を側近にまで取り成してくれた。
そんなある日。
『逃げる』
『は？！』
『窮屈この上ないっ！おれは逃げるぞ。ヒカル、一緒に来る？』
宮殿の執務室で、お仕着せの衣を脱ぎ捨てて身軽になったケイが、晴れ晴れとした笑顔でとんでもない事を言い放った。
(あの時の事は、きっと死ぬまで忘れないよ…)
『あんな所に閉じ込められてて、世界の事が判るもんか』
そう言って飛び出した城の外は、見たことのない物ばかり。
自然という圧倒的なパワーに目を白黒させる俺を連れ、ケイはこの森に降り立った。
森はケイの力で満ち溢れてた。
(てゆーかさ…)
緑豊かな木々。
動物も植物も、自由に謳歌している。
子供の頃は単に遊び場だと思ってたここに、当時から少しずつ手を入れていて、更に今後の拠点とするのだと聞かされた時はもう。
目が点にもなるし、何よりケイの『力』に初めて脅威を覚えたのもこの時。(遅いって笑われたけど)
歴代最高級の力を従えた魔法使いだと、讃えられただけはあるとゆーか。
(んで俺に、ここに住めときたからね)
俺の役目は管理人。自然の中で伸び伸びと暮らしていくうち、森の変化に気付いた。
『ここはお前の森だよヒカル』
『俺の？！』
『忘れた？ヒカル。その身に宿る力を』
ちから？俺は単なる産まれ損ない。言わば落ちこぼれだ。唯一長けていたのは植物を育てることだけ。
『それは違う』
俺の手を取り、ケイ…ううん、若き魔法使いの長は言った。
『ヒカル、緑の手を持つ魔法使い。私の補佐として、これからも共にいて欲しい』
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夏夢(プロフ) - 黄色いうさぎさん» 黄色いうさぎさまはじめまして☺️わぁ、何度も読んで頂いてるんですね☺️ぉ、おおぅ旗部屋リピートも(恥(／▽＼)ｷｬｯ)💦こちらこそありがとうございます😆励みになります💕 (2022年9月14日 12時) (
レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)
黄色いうさぎ(プロフ) - こんばんは、始めまして夏夢さん。夏夢さんの作品を定期的に読み直しています。回路…や尾行シリーズも好きです。旗部屋も😁どれも素敵なお話達、やさぐれた私の心を癒やしてもらってます。ありがとうございます (2022年9月13日 22時) (レス) id: ef1652ec47 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - ちぃちゃんさん» ちぃちゃんさま、拙話を寛ぎのお供にだなんて、恐縮でございます😆ありがとうございます(照)💕子狼くん、またお目見えしました時は遊びにきてくださいねー😊💕 (2022年5月3日 16時) (レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)
ちぃちゃん(プロフ) - 連休で時間がたっぷりあるのでシリーズ読み返していて、「回路…」の薮伊野にキュンときました。 薮伊野大好きですが子狼くん達のお話も大好きで読み返してはやっぱり作者さんの紡ぐお話大好きだなと改めて思いました。 (2022年5月2日 20時) (レス) id: bdaf2a3994 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - ましろさん» 食べられてしまいましたねー(^-^;そうなんですよ、お話の肝なのにさくっとし過ぎてしまいまして…これは覗き見案件なんでしょーか(￣▽￣;) (2021年2月19日 20時) (レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏夢
| 作成日時：2020年3月20日 23時
