小さな神威くんの飼育係

新章 第15話 『ギャップ』 ページ30

『よかった...総悟も無事か...』





と胸をなでおろす、
神威がちゃんと言ってくれたおかげでもあるのかな
とお礼を言うためにあいつの方へ振り向けば





「...」






うわー...見てわかる
めっちゃ不機嫌ですやんー.....






『か、神威〜？
どーした？あ、お腹減って機嫌悪いんだろ！
作ってあ






あげる、と厨房を見れば強面の天人達
が目に入る






まじか、あいつらを突破しないと作れないのか。
てゆうか普通にあいつらに作らせた方がいいんじゃね？と考えた矢先、誰かがあたしの肩をポンっと
叩いた






「...あんたが作った方が絶対いいぞお嬢ちゃん
というか、作ってくれ！オジサンの精神が
削られる前に！！」






と呟かれるが、、






『いや、あそこに行く勇気ないんだけど...』






と苦笑すれば、いきなり神威が席を立ち
あたしを肩に担いだ後、厨房の方へずんずん
歩いていった






『ちょ、神威ストップ！！
まずいって！！あたし達いったら
宇宙の塵にされる！！！』





と目をつぶった瞬間






ドゴォン！！！！






「お前らどけよ
今からAが俺にご飯作ってくれるんだ」






とカウンターテーブルをぶん殴り
木っ端微塵にした神威。







『.....まじかよ』







いやたしかに心底あの人達にどいて欲しいと思ったけど、奴らどくどころかなんか震えちゃってて
身動き取れない状況なんだけど





「聞こえなかったのかい
あまり俺をイライラさせるなよ」





とドスの効いた声で喋るカムイに






「申し訳ありません団長！！！」






と口々に謝罪の声が聞こえ
彼等はものの数秒でその場を去っていった






「さ、邪魔者はいなくなった
ご飯作ってよ」





とニコニコの顔で言うもんだから
そのギャップに吐血しそうになった私だった






いや、逆にもっと注目されて
作りずれェ！！！！！

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