＊46 1週間 ページ47
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本番まで、あと1週間…
『ハル！泣かない』
織山「だって…ぇ、ソウヤが！！」
『っ、まだ、希望はあるよ！きっとッ…』
織山「リク…っ、ソウヤの手がどんどん冷たくなってる」
『そんなっ…、ソウヤ！ソウヤッ！！』
猪狩「……」
織山「…っ、うぐっ、」
『…ぁああアア〜っ！ソウヤ！死なないで！！！』
猪狩「ッ！！うるせぇっ！！！！！！！！💢」
織山「あ、起きちゃった」
『あー、あとちょっとだったのにー』
猪狩「お前ら、休憩中に俺の寝込みを利用してなにしてんだよ！！」
2人「練習」
猪狩「休憩って言葉知ってる？…目冷めたわ」
本番まであと1週間。
しゃーねぇ、俺もすっか。と寝ていた猪狩君も練習に付き合ってくれた。
私達に限らず、出演する全てのキャスト、監督、スタッフ
全体の指揮は高まってく一方だった。
真凛「…っ、ハァハァ！…監督、ここどんな感じですか！」
もちろん、真凛ちゃんも。
最近はすごい忙しいみたいで、なかなか話せていない。
舞台の稽古でしか会えてなくて、少し痩せた様に見える。
『真凛ちゃん、すごい汗だよ…一回水飲もう？』
気になって、手を伸ばしたらパシッと跳ね除けられた。
真凛「いい、話しかけないで！」
『？？』
織山「？？」
黒田「おーっす、オリ〜来たよー」
織山「え？なんで？」
黒田「はい、差し入れ」
織山「や、だからなんで？」
黒ちゃんが来た。
黒田「近く通ったからついでに…見学？」
どんな感じかなーって、と、この空気に見合わないテンションで壁際に座り出す。
織山「…邪魔しないでよ？」
黒田「しない、しない」
黒ちゃんを睨みながら言ってるけど多分、
張り詰めた空気の中で大好きなメンバーが来てくれたのがすごい嬉しいんだと思う。
私には嬉しくてフリフリ振ってる尻尾が見える。
『フフ、可愛い』
織山「なにが」
『内緒』
織山「は」
黒田「そこーいちゃいちゃしないで練習してくださーい」
2人「『いちゃいちゃしてない！！』」
黒田「いきピッタリじゃん笑」
一時間後…
監督「はい、今日はここで終わりにしよう！」
監督がパンパンと2回手で叩いて、終わりの合図を鳴らした。
やっと終わった…特に今日はハードだった。
みんなヘトヘトで倒れ込むように座った。
バタン！！！
突然、なにかが倒れる音がした。
織山「！？」
『っ！』
『真凛ちゃん！！』
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作者名：にしか | 作成日時：2023年1月3日 13時
