せめて今日だけは消えないで3 ~fin~ 【ARS】 (ページ26)

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和side

少しだけだけどコンサートに出ることが決まって、いろいろ準備を始めた。

体力つけたり、歌の練習したりね。

今日はスタジオでダンスの振り入れをする。

スタジオに入ると見慣れているけど懐かしい景色がある。

和「おはようございます…」

「おはようございます」「お久しぶりです」

笑顔で迎えてくれるスタッフさんたち。

少しだけ喋ってメンバーが待っている場所へ向かった。

翔「久しぶりに来てみてどう？」

和「ちょっとドキドキしてる。でもみんな優しいよね」

病気について詳しいことはスタッフの人にも言ってない。

気になることはいろいろあるだろうけど、みんな普通に接してくれる。

それがありがたかった。

智「ちょっとゆっくりしたら始めよっか」

和「うん」

練習はのんびり始まった。

昔踊ったことのある曲だったけど、忘れてるところもあるから丁寧に教えてもらって練習する。

綺麗に決まると楽しくて、何回も何回も練習する。

潤「はい、ストップ」

和「え？」

振り返ると水を持った潤くんが立っていた。

潤「踊りすぎ、もう30分もぶっ続けで踊ってるよ」

和「あ、ごめん」

潤「楽しいのは分かるけど、ちゃんと休憩も挟むこと。俺も休憩するから一緒に行こ」

そう言うと潤くんは俺の腰に手を回した。

和「わっ、潤くん？」

潤「足、疲れてるだろ」

軽く押してエスコートしてくれる潤くん。

こういうところジェントルマンだよね。