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吸血 70 ページ26

隼side

ルイを人狼のところへやった。満月のせいで力は弱くなるがAのことになると馬鹿力が出るアイツだ。なんとかなる。少なくとも時間稼ぎは出来るだろう。

酒「で、こいつらどうすんだよ」

向かってくる動物達を殺さない程度にはねのけながら酒呑童子が聞いてくる。

隼「行動停止か魔法を解く札を貼るしかないですね」

これが殺さない方法だがやはり力を使う。Aの所へ行く前に札も力も使いきってしまいそうだ。

酒「あーウザってぇ!やっぱ殺してもいいんじゃねぇか!?」

隼「駄目に決まっているでしょう。これは動物達の意志ではないんですから」

とは言え確かにウザったいですね。仕方ない。鬼の方が霊力が高いですし、好戦的ですからね。

隼「酒呑童子、ルイのところへ行ってください」

酒「はぁ!?」

ぶつかってきたリスを後ろに投げながら睨みつけられた。

隼「この動物達を黙らせる荒技をするので巻き添えを食らう前にルイの助太刀に向かってほしいんです。今からやるのは制限が利きませんし、貴方の方がまだ霊力残ってるでしょう?」

考えた酒呑童子は眉間に皺を寄せ舌打ちをした。

酒「分かったよ。動物蹴ってくぜ。お前も後で来るんだろ?」

チラリとこちらを見た瞳。まさかここで使いきるつもりはないだろ、といぶかしげな瞳だ。

俺はふっと笑い酒呑童子を見た。

隼「ええ行きますよ」

この術をやっても起きられていたらですけどね。

そこは言わず、酒呑童子が動物を蹴って階段に入ったのを見てから深呼吸をする。

隼「さぁて、そろそろ黙ってもらいましょうか」

懐から出した札に霊力を込める。札を上に投げると空中で止まり、一階全体に札が広がる。

隼「これ以上は迷惑なんですよッ!」

行動を止める術。そして魔法を解く術。2つを組み合わせて特大の術を出すことにした。

術を唱えると札に赤く文字が浮かび上がる。

隼「せーのっ!」

上にあげていた手を下に払うと、札も同じように下に向かって落ちていく。この札に触った動物は眠るように倒れて動かなくなった。気絶状態だ。少しすれば起きて何事もなかったように森へ帰るだろう。

ああほらだから霊力を使いたくなかったのに。もう足に力が入りません。

隼「下は収めましたよ、ルイ」

壁に寄り掛かり上を見つめる。あとは人狼だ。酒呑童子と一緒なら何とか出来るだろう。しばらく休めば回復する。目を閉じて体の力を抜いた。

せめて、俺が上に行くまで……やられ、ないで、くだ……さいよ…………。

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設定タグ:埋夜冬 , オリジナル , 吸血鬼   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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まどか - りょーかい、待ってるね!! (2018年8月27日 16時) (レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - まどかさん» ありがとー!それじゃ戦いを終わらせられるよう、頑張りまっす! (2018年8月26日 10時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
まどか - うんうん、凄い!!私も早速投票させてもらったよ(^^♪ (2018年8月26日 1時) (レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - まどかさん» アンケート作ってみた!どうかな?上手くできてるといいけど………。 (2018年8月25日 0時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
まどか - オッケー、待ってるっ!! (2018年8月24日 21時) (レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:埋夜冬 | 作成日時:2018年5月26日 0時

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