吸血 56 ページ11
Aside
リトはそっと僕の背中に手を回した。
リ「俺のいう『傍にいて』はさ、あの保護者とか天鬼先輩とか最近よく話す三虎先生とか、その人達と別れて俺だけと一緒にいてほしいって意味なんだ」
続けてリトは自分を責めるように語気を強めた。
リ「分かってるんだ。これはただの独占欲で、言ったところでそれが叶わないってことぐらい。でも！あの話が本当なら、アイツらは絶対Aを傍に置きたがる。前にも言ったけど、取られんのは嫌なんだよ！」
あの話？アイツら？一体何のことだろう？
主「ねぇリト、分からないことがいっぱいだよ。あの話って何？アイツらって誰のこと？」
分からないと何も言えないのに。リトは僕の質問に首を振った。
リ「言ったら絶対嫌われる。いくら優しいAでも、許してくれない。それだけ酷いことをしたんだ。隠し続けるつもりだったのに、そんな悠長なことも言ってられなくなった」
主「僕、リトのこと嫌わないよ」
初めて高校に来たとき、一番初めに話しかけてくれたのはリトだった。忘れ物を貸してくれたのも、分からない勉強を教えてくれたのも、体調悪いときに一緒にいてくれたのもリトだった。僕はリトに助けられてばかりだ。良いとこしか見当たらないリトの、一体どこを嫌うと言うのか。
リ「断言出来る。Aは俺を嫌いになって、憎む。それでも一緒にいたいんだ。
＿＿＿＿＿＿何で好きになっちゃったんだろう」
リトの肩が震えている。泣いてるのかな？
主「リト、その…………僕にはリトの抱えているものが分からない。リトがそんなに言うなら、もしかしたら僕はリトのことを嫌いになっちゃうのかもしれない。でも今はリトのこと大好きだよ。リトのいう好きとは違うけど………今はそれじゃ駄目かな？」
僕は肩にあるリトの髪を撫でた。
リ「………………ごめん。ありがとうA。大丈夫、実行するかは最終案だから。違う好きでも嬉しいよ」
よく分からないけど、リトはいなくならないみたいだ。一先ず安心した。
リ「もう少しだけこのままでいていいか？」
主「うん」
僕はチャイムが鳴るまでリトの髪を撫でていた。
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まどか - りょーかい、待ってるね！！ (2018年8月27日 16時) (
レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - まどかさん» ありがとー！それじゃ戦いを終わらせられるよう、頑張りまっす！ (2018年8月26日 10時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
まどか - うんうん、凄い！！私も早速投票させてもらったよ(^^♪ (2018年8月26日 1時) (レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - まどかさん» アンケート作ってみた！どうかな？上手くできてるといいけど………。 (2018年8月25日 0時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
まどか - オッケー、待ってるっ！！ (2018年8月24日 21時) (レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：埋夜冬
| 作成日時：2018年5月26日 0時
