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そうだ、忘れいていた。

彼の友人で、私も会ったことがある人物。

「こんばんは、Aさん。」

それは、私の推し「hーsaku」であることを。

「sっっs!?!?!?!」

私は言葉にならない声を飲み込んだ。
今大きな声を出せばバレてしまう!!

「え、この反応…拓哉?
Aさんに俺来ること言ってなかったの?」
「…ドタキャンしようかと思って。」
「おい、こら、なぜだ?」
「だって、Aさんライブ行くのにも毎回緊張して強張ってるのに、
朔と飲むって言ったら、
今日一日仕事にならないだろうし。
お前だってAさん連れて来なかったら
ネチネチ言うだろ?
俺とお前が20年来の友人ってバレるのは阻止したいからこうなった。」

苦肉の策だよ。っと河村くんは、
ドカッと席に座り私を隣に座るように催促した。

「え、あ、お邪魔します。」
「Aさん、そんなに緊張しないで。
今日は拓哉の友達の朔として来てるので、
気楽にしてくれると嬉しいです。」
「あ、はい。」
ダメだ、私の頭はキャパオーバーで
語彙力が極端に下がってしまったようだ。

「あー、もうAさん?
最初はスパークリングでいいですか?」
「うん、えっとはい。」
「なに食べますか?」
ニコニコと推しが私にメニューを見せてくれる。

「えっと、カプレーゼと牛肉のカルパッチョ、
季節のアクアパッツァとか?」
「じゃぁ、あと野菜グリルと
チーズも追加しましょ。」

パタンとメニューを閉じると
私が放心状態の間にオーダーが済まされ、
スパークリングワインのボトルが運ばれてきた。

「ほら、朔やって。」
ズイッとボトルを押し付ける河村くん。

「はいはい。」

彼は慣れた手つきで、グラスに泡を注いでいった。

「じゃぁ、お疲れ様。乾杯。」
軽く触れるグラスたち。
あれ?確かグラスって鳴らしちゃダメなんだっけ?
キャパオーバーが続く私の頭は現実逃避の方向に考えを巡らすのであった。

「Aさーん、戻っておいで。」
「…河村くん、キャパオーバーで泣きそう。」
「おい、朔。お前のせいだぞ?」
「え?!俺!?
Aさん、本当にもっと楽にして?
じゃないと俺、拓哉に怒られちゃう。」
困った顔をす推し様。

「あ、え、っとsakuくん?」
「朔でいいですよ?」
「えっと、じゃぁ…朔くん。」
「はい!ありがとうございます。」
ライブの時とはまた違いニカっと笑う朔くん。
これが彼の素に違い笑顔なのだろう。

3→←雑務担当のお姉さんと推し様と神様の事実2



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檸檬(プロフ) - あさこさん» コメントありがとうございます。なんとか完結できました!特に自己満が強い作品だったので皆さんに読んで頂けているか不安でしたが、そう言って頂きとても嬉しいです。亀更新ですが、これからも「神様は旦那様」をよろしくお願いします(*^^*) (2022年6月12日 22時) (レス) @page20 id: 172bcaf806 (このIDを非表示/違反報告)
あさこ(プロフ) - はじめまして、あさこと申します。いつも楽しみに読ませていただいています。「お姉さんとがくせい君」気になっていたので完結してくださり、ありがとうございます。これからも楽しみにしています。無理のない程度に続けていただけると嬉しいです。 (2022年6月11日 21時) (レス) @page27 id: cc644d22e4 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬(プロフ) - 立夏さん» コメントありがとうございます!「お姉さんと学生くん」…!全て自己満シリーズですが、中でも自己満のお話だったので、そう言って頂けると嬉しいです。ありがとうございます。 (2022年5月29日 17時) (レス) id: 172bcaf806 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬(プロフ) - ayuさん» コメントありがとうございます!嬉しいお言葉ありがとうございます。 (2022年5月29日 17時) (レス) id: 172bcaf806 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬(プロフ) - あうるさん» コメントありがとうございます!全部拾えるか分かりませんが、ぜひリクエストお待ちしております\(^o^)/ (2022年5月29日 17時) (レス) id: 172bcaf806 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:檸檬 | 作成日時:2022年5月1日 22時

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