肆・神様は旦那様【QK】

雑務担当のお姉さんとテレビ＊ ページ3

【QK公式裏側アカウント】
今から撮影ー！
緊張する(ﾟﾛﾟ;))((;ﾟﾛﾟ)ﾄﾞｷﾄﾞｷ
手に持つ半面写真を添えて


今日は初のテレビ撮影で、
とあるスタジオにやってきた。
セットはBARの様な造りで、
本物のお酒がズラリと並んでいた。

MCの元アイドルでタレントのモネさんと
若手芸人りぃちゃんが隔週交代で気になる人を呼び、
お酒を飲みながらトークをして番組だ。

｢私たち｣は、モネさんの気になる人として
お声がかかったのだ。


そう、私たち夫婦で 。


｢…河村くん緊張する。｣
｢…僕も。トーク下手だからな。｣
困った困ったと、棒読みで答える河村くん。
さては、緊張してないな？

1人で落ち着きなくキョロキョロしていると、
手をギュッと繋がれる。

｢本当は抱きしめてあげたいけど、
人もいっぱいいるから…手で我慢して？｣
ニコッと微笑む河村くんに、違う意味でドキドキする。

本番です！っと声がかかり、
私たちはセット裏へとスタンバイした。


｢みなさんこんばんはー、モネと｣
｢りぃちゃんのDIG BAR、
気になるあの人をお酒を飲みながら深堀しちゃう番組です。｣
｢本日は、モネの気になる人をお呼びしました！どうぞ！｣

カランコロンカラン

セットの扉を開けると、モネさんがわぁー！！
っと拍手してくれているのが見えた。

｢はじめまして、QuizKnockの河村と、｣
｢雑務担当のAです！よろしくお願いします。｣
動画で行ういつもの自己紹介をする。

モネさんが、本物だァーっと手を合わせているが、
私からすればモネさんの方が何万倍も有名人で、
手を合わせられる人だと思う。

なんだか照れくさくて、河村くんをチラッと見ると、
分かっていたのか笑顔で待ち構えられていた。

席につき、それぞれアルコールを持ち乾杯をする。

｢本日のおつまみは…お姉さん特製卵焼き？｣
りぃちゃんがカンペを読むと、
モネさんがうれしぃー！！っと叫ぶ。

｢はい、モネさんのリクエスト頂きまして…
僭越ながら甘いのとしらすとネギたっぷりの卵焼き2種類作ってきました！｣

｢お酒はリクエストの…すず音って、日本酒ですか？｣
りぃちゃんが更にカンペを読み進める。

｢はい、他にも田酒とか獺祭とか…悩みましたが
飲みやすいスパークリング日本酒にしてみました！｣
｢こちらは、Aさんチョイスです。｣
しれっと河村くんが追加補足する。

｢お姉さん飲兵衛だね…。｣
りぃちゃんが意外と言う顔をして私を見る。

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