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「Aさーん。」
扉を開け入ってくる河村くん。

バサバサバサ

書類だろうか?紙の束が落ちる音がした。

ホコリをとり、彼の声がする方を向こうとすると、
その方向に体が引っ張られた。

「わぁ!危ない!河村くん、どうしたの?」
慌てたような、怒っているような、悲しい顔をする彼。

「A、とむと何してるの?」
「え?倉庫の片付けだよ?とむくんが手伝ってくれたの。」

ジロっと彼を睨む河村くん。
何故睨まれているのか分からず、怯えるとむくん。

「ふーん、そのご褒美にキスでもしてあげたの?」
年下の男の子可愛いもんねっと皮肉を言う。

…………ん?キス?

「河村くん?なんの事?キスなんてしてないよ?」
「言い訳?僕入ってきたときにしてたじゃん。」

河村くんが入ってきた時…え?もしかして?

「河村くん、勘違いしてる。私、とむくんの髪についたホコリ取ってただけ。はい、コレがそれ。」

取ったホコリを河村くんの髪につける。

「え?ホコリ?……あ、本当だ。」

………

「河村くん?言うことは?」
「…疑ってすみませんでした。とむもスマン。
あとでコーヒー奢る。」
素直に謝罪する神様。

「え、あ、大丈夫です。」
オロオロするとむくん。

「いいのいいの、奢ってもらいな高いやつ。」
よしよしと、河村くんの頭を撫でながら、
有難く言葉に甘えるよう促す。

「え…じゃぁ、いただきます。あの、先戻りますね?」
そう言うと申し訳なさそうに、倉庫を出ていった。

私は彼の落とした書類を広い、
項垂れている彼の元へ戻る。

「ほら、恥ずかしがらない。」
どうぞっと書類を渡す。

「うぅー、めっちゃネガティブ陰キャ野郎を出してしまった。」
「あと、嫉妬神ね。」
「あぁ。」

しまった、追い討ちをかけてしまった。
さらに落ち込み、しゃがみこむ彼。

「もう、ほら拓哉くん?」
しゃがむ彼に近づくため中腰になる。
名前を呼べば顔だけこちらを向けるので、チュッと軽いキスをする。

「…元気でた?」
うぅー、恥ずかしい。

その行動にビックリする彼だが、
状況を把握し直ぐに満面の笑みを見せてくれた。

「うん、元気でた。ありがとう、Aさん。」

立ち上がった彼から今度はキスをされた。

その後、とむくんを甘やかす河村夫婦が目撃されるのは別の話。

雑務担当のお姉さんと靄→←雑務担当のお姉さんとお片付け



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檸檬(プロフ) - あさこさん» コメントありがとうございます。なんとか完結できました!特に自己満が強い作品だったので皆さんに読んで頂けているか不安でしたが、そう言って頂きとても嬉しいです。亀更新ですが、これからも「神様は旦那様」をよろしくお願いします(*^^*) (2022年6月12日 22時) (レス) @page20 id: 172bcaf806 (このIDを非表示/違反報告)
あさこ(プロフ) - はじめまして、あさこと申します。いつも楽しみに読ませていただいています。「お姉さんとがくせい君」気になっていたので完結してくださり、ありがとうございます。これからも楽しみにしています。無理のない程度に続けていただけると嬉しいです。 (2022年6月11日 21時) (レス) @page27 id: cc644d22e4 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬(プロフ) - 立夏さん» コメントありがとうございます!「お姉さんと学生くん」…!全て自己満シリーズですが、中でも自己満のお話だったので、そう言って頂けると嬉しいです。ありがとうございます。 (2022年5月29日 17時) (レス) id: 172bcaf806 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬(プロフ) - ayuさん» コメントありがとうございます!嬉しいお言葉ありがとうございます。 (2022年5月29日 17時) (レス) id: 172bcaf806 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬(プロフ) - あうるさん» コメントありがとうございます!全部拾えるか分かりませんが、ぜひリクエストお待ちしております\(^o^)/ (2022年5月29日 17時) (レス) id: 172bcaf806 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:檸檬 | 作成日時:2022年5月1日 22時

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