好きだと素直に言えたなら Ⅱ《Ren.N》 (ページ37)

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story 85 : 紫耀 side ページ37

紫耀 side

Aの記憶が無くなって
…もう半年になる。
廉もそろそろ限界が来てる気がしてた。

ｶﾗﾝｶﾗﾝｯ

紫『いらっしゃ…！！！…廉！Aっ！』

店の扉が空いて振り返るとそこには
ずぶ濡れになった廉とAがいた。

紫『2人ともどうした？！』

廉『紫耀、こいつにタオルやって、風邪ひく。』

A『紫耀くんっ…』

紫『もしかして…』

廉『細かい話は後。』

紫『わかった、Aこれ使いな。』

A『ありがとうっ…』

もしかして記憶が戻った…？
Aが俺の顔を見て微笑んだ。

廉『A大丈夫か？』

A『廉こそ…ありがとうっ…』

間違えない。

紫『記憶戻ったの？！』

A『うんっ…！！』

Aの手には握りしめてたであろう
廉との写真があった。

A『全部全部思い出したよ…紫耀くんっ…』

紫『ｯｸｯ…よかった…よかったな！！』

俺は2人に抱きついた。

廉『はっ？なに、どうしたん、紫耀(笑)』

A『く、苦しいよ、紫耀くんっ…』

紫『おかえりっ…よかったっ…』

A『ｯｸｯ…ただいまっ…』

この日をどれだけ待っていたことだろう。