時・7 ページ9
◆ 太輔・side ◆
やはり どうしても気になって 近所のディラーに来てしまった。
来てみると 店内は明るく 和む空間、ディラーぽくなく まるでカフェのよう。
実際 出てきたパンケーキは 渉の作った物に負けることのない味。
あまりの美味しさに 二口で食べてしまった。
そして 食べながら 渡されたアンケート用紙を記入。
でも、氏名を書くところで躊躇… 玉の言葉を思い出した。
― 『 本名で書いたらいろいろしつこくてさ… 』 ―
俺が安易に考えたのは…
『 藤川 亮輔 』
不意に呼ばれてもいいように 藤はそのままに『 藤川 』、弟の名を借り『 亮輔 』で、藤川 亮輔にした。
買うかわからなかったし、玉のように事務所に迷惑かけたくはなかった。
だから これで通すことにした。
最初に応対してくれた方は、歳が近そうで 気さくな感じの男の人。
てっきり 彼が接客をしてくれるんだとばかり思っていた。
でも、接客してくれたのは パンケーキを出してくれた彼女。
ショールームの窓、勇ましく脚立に乗り 一生懸命に拭いていた子だ。
その横を通り過ぎようとした時… ふと 目に入ったモノ…
思わず 感情より声が先に出てしまった。
― 『 … 白… … 』 ―
… と。
なんて…
白い足なんだって… 思った。
たくさんの女の子のアイドルを見てるのに 思わず声に出すほど見とれてしまった。
マネキンのように 細く長い 白い足…
案内してくれようとしてる 差し示す手も すべてが白く細い。
一言で言わば 痩せすぎだな、この子。
おまけに俺より人見知り。玉より酷いかも。
今も めちゃくちゃドアにしがみ付いてるし…
50センチは離れてるよな…
若そうな彼女… もしかしたら 社会人1年生なのかもしれない。
心に浮かんだのは…
『 優しくしよう 』
… だった。
場を軽くしようと言った言葉…
今 思えば…
― 『 俺、もしかして臭い? 』 ―
なんて ボキャブラリーがない。
…
でも、自分が不思議だった…
初対面の人間に こんなこと言ったことない。
なのに…
なぜ こんなことを言ったのだろう…
さらに なぜ 俺は この子に優しくしたいと思ったのだろう…
数分の試乗…
普段 女性と二人きりになることがなかったからかもしれない。
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もえぴっぴ。 - こんばんは。是非とも続き読みたいのでパスワード知りたいです!お願いします。 (2022年11月1日 20時) (レス) id: 066065d151 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - みいまる先生さん» みいまる先生さん、こんばんは(*^▽^*) 亀猫と申します。メッセージ欄の方へお返事してありますので確認をよろしくお願いします。メッセージありがとうございました。 (2022年10月11日 23時) (レス) id: d73310e050 (このIDを非表示/違反報告)
みいまる先生(プロフ) - こんにちは。 初めて主様の作品を読ませていただきました!ぜひ続編も読みたいのでパスワード2を教えてください🙇♀️ (2022年10月11日 13時) (レス) @page50 id: b1e991385d (このIDを非表示/違反報告)
琉衣(プロフ) - コンニチハ!先程メッセージ欄見ました! (2021年12月18日 15時) (レス) id: d7ec384554 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - 琉衣さん» 琉衣さん、こんにちは。あの、メッセージ欄って見たり書いたりできますか?コメ欄では発行してないの〜! (2021年12月18日 15時) (レス) id: d73310e050 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亀猫 | 作成日時:2019年1月19日 22時