【akgmクラフト】幸せにするから一緒に暮らそう １０

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あれから何ヶ月か経った。









舞台練習と、父親のお見舞いを繰り返す日々。









別にその日々が嫌だとは思わなかった。









お父さんと離れたのは、少し寂しいけどね。



















「10分休憩！」









あと数日で舞台本番。








みんな完成度を高めたいから、少し雰囲気もピリピリとしている。









これも、裏方っていう役者ではない立場におけるから見れること。









あたしは場面転換とか、衣装の手伝いとかばっかりだから仕事も慣れた感じだし……






そう思っていると、横から影。



















「ボタンほつれた、麻美付けてくんない？」



















あ「え………あ、はい！」









桜田さんにいきなり名前を呼ばれて驚いたけど、慌てて裁縫箱を手にする。









あ、麻美………って…………









あ「初めて呼ばれた………………」



















「どうかした？」



















あ「あ、いや…！なんでもないです！」



















緊張しないように、出来るだけ素早く袖の部分のボタンを付ける。









…………ほつれてるだけだし、割と簡単かも。









あ「………………はい！出来ました！」









「お、サンキュ、」









こくりと頷けば、桜田さんは微笑んでその場を去った。









…………お姫様役…羨ましい…………









最後にキスシーンあるとか、もう勝ち組みたいなもんじゃん……………









はぁ、とため息をついたところでハッとした。









………あれ……




あたし、桜田さんに恋…………してる………………？



















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