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じさつ、だった
聞いた時、佐久間は何も考えられなくなった
まさか、アイツらが、?
今まで何も言わなかった佐久間は、奴らの仕業だと確信し問い詰めた
「お前らが、やったんだろ、なんで、!」
「はあ?なんのことですかー?」
「知るわけねえよ、あいつのことなんて」
「あいつがしんで頭可笑しくなった?」
奴らはニヤニヤとしながら、煽ってきた
その日、いじめの有無調査が行われた
クラスメイトの誰かが奴らが佐久間をいじめていたと書き、佐久間への嫌がらせが浮き彫りになった
奴らはしらばっくれようとしたが、他の人達は全て本当のことだと話した
そして、奴らが転校生をじさつに追い込んだ原因が分かってしまった
奴らは、転校生に佐久間への嫌がらせをやめろと言われたらしい
それを言われた奴らは
「言うだけでやめるわけないじゃん」
「お前が佐久間の代わりになってくれんの?」
「お前でストレス発散していいんだったらいいよ」
そう言ったらしい
佐久間と更に仲良くなっていた時、転校生は奴らにいじめられていた
やがて内容がエスカレートしていき、じさつした
前まで仲良くしていて嫌がらせが始まってから何も話さなくなっていたクラスメイト達が一斉に話しかけてくるようになった
佐久間は塞ぎ込むようになった
人間不信になってしまったのだ
佐久間が変わったのは転校生が遺した手紙を読んでからだった
書かれてあったのは
佐久間お願い、俺の分も生きて
一緒に過ごした時間楽しかった
思い詰めないでね、佐久間のせいじゃない
俺が勝手にした事だから
無理して明るく振る舞わなくていい
本当の姿で過ごして
ありがとう
佐久間は泣き崩れた
彼の分まで生きないといけない
彼が願った無理して明るく振る舞わなくていい、というのは守れなかった
自分がもっと明るく上手く対応していれば、笑ってやり過ごしていれば、こうならなかったかもしれない
佐久間はこの考えをずっと変えなかった
その日からどんなに辛くても笑って誤魔化した
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作者名:coolk | 作成日時:2020年3月13日 19時