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渡side
それからずっと、もうホントにずっとこいつは話し続けてる。
昨日のご飯は何だったとか休日の過ごし方とか、とにかく何でも聞いてくる。
正直面倒くさい。
『私は普通の生活がどんな物なのか知りたくてこの学園に来たんです!
父と母には反対されましたが、それを押し切って無理やり来ました!』
渡「....それ怒られないの?」
『両親に怒られたり叱られた記憶はありません、なべり....渡辺くんのお家はどのような感じですか?お父様やお母様はきっとお優しいでしょう?』
今なべりんって言いかけたなこいつ
渡「別に普通だよ普通。」
『その普通が知りたいのです!』
そんな事言われても....
普通ってどう説明するんだよ。
『私、小学生時代も普通とされる学校に通っていたんです!』
何?俺今からこいつの生い立ち聞くの?
『その時に言われたんです。周りの子達に"Aちゃんは普通じゃない"って』
渡「.....」
....こういう時なんて返せばいいんだ?
わからん、さっぱりわからん。
『ですが私にとっては普通の生活、普通の行動だったので何をすれば普通なのか見当もつかない状態で、そんな態度が気に食わないといじめを受けたこともありました。』
重い。急に重い。
『毎日物が無くなったりわざとぶつかって来られたり、凄く辛かったのを覚えています』
渡「....じゃあ何でまた普通の学校に来たの?」
『...それでも知りたかった。
漫画で読んだお話では、学校終わりにお友達と遊びに行ったりバイトに行ったり。
そのような生活は私にはとてもキラキラして見えました!
家族でテーマパークに遊びに出かける事も、母と料理をする事も何もかもが美しく見えたのです』
ようはこいつが言いたい事は金はあっても絆は買えないとか、そういう事だろう。
『なのでお願いがあります。私に"普通"を教えて頂けませんか?』
渡「...何で俺なの?ふっかの方が優しいよ」
『いいえ、渡辺くんも優しいです!
普段オラオラ系とされる言葉遣いですがそれはズバリ嘘です!』
渡「....会って数時間で何がわかんだよ」
『わかりますよ!私はそういう嘘の世界をたくさん見て来ました。
目を見ればわかります。渡辺くんは優しいです』
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あべさく担 - ごめんなさい、字を間違えました。木ノ瀬でした (2020年8月15日 22時) (レス) id: 7ba432eed6 (このIDを非表示/違反報告)
あべさく担 - 木之瀬ちゃん世間知らずでかわいい〜 (2020年8月15日 22時) (レス) id: 7ba432eed6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:これくに | 作成日時:2020年7月10日 23時