心の氷２〜愛され魔導士は最強美女〜

６９度 ページ29

「マスター！」

「じっちゃん！」

「じーさん！」


茂みから出てきたナツ達にマカロフは驚きを隠せない。エルザは真っ先に駆け寄り、「さすがです！今の言葉、目頭が熱くなりました！」と歓喜の声を漏らしながらマカロフを抱き締めた。だが鎧を着ているエルザにマカロフは痛みのあまり呻き声をあげる。


「じっちゃん、スゲェなァ。」

ペシペシ

「そう思うなら、ペシペシせんでくれい。」


ナツはニコニコ笑いながらマカロフの頭をペシペシと叩く。Aは苦笑いしながらその光景を見守る。


「ひとまず大丈夫そうだね！A。」

「そうだね、」




ドクンッ

「っ！！」


ハッピーの微笑みを返した瞬間全身の血液が巡るような感覚に落ちた。とても嫌な気配で不愉快な感覚。Aがよく知る感覚だ。
Aは目を見開きそれに目を向けた。


「…くる……。」

「何が…？」

「カッカッカッカ！！」


グレイの言いかけた言葉が遮られた。目の前に現れた巨大な煙の声によって。


「もうガマンできん。ワシが自ら喰ってやろう。」

「笛がしゃべったわよっ！ ハッピー！」

「あの煙…形になってく！」

「貴様等の魂をな…、」

「なァ！？怪物ーー！！」


マカロフ達全員が叫んだ。
その中Aだけは瞳を翡翠色に変えてそれを見ていた。


「ララバイ、」


その声は風が運んで散らした。

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• 恋愛運: ★★★☆☆
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