検索窓
今日:17 hit、昨日:35 hit、合計:320,715 hit

45度 ページ3

「ナツ大丈夫??」

「うぷっ…。」

「ごめん無理だよね、」


今にも吐きそうな衝動を抑えて唸っているナツに、Aは苦笑いして「どうしようかなぁ、」と呟いた。きっと今頃ナツやAの存在を思い出した頃だろう。合流する手段がない訳では無いのだが、ナツもこの調子だし、とAは思考を巡らせる。


刹那、ガタンと音を立てて電車が大きく揺れた。

「きゃあ!!」

「っ!」


Aとナツは二人して地面に倒れ混む、しかもナツはAの上に。


「う、ごけない…。」

「うぷっ…、わるいA。」

「大丈夫だよナツ。ねえ立ち上がれる?」

「…む…りだ。」

「そうだよね。」


この時ナツはクラクラする頭の中で案外冷静に考えていた。本当は体を起こすことだって出来る。だがいつもより近くにいるAに。いつもより感じるAの温もりに。いつもより感じるAの柔らかさにナツは小さな嘘をついた。
自分でも何をしているんだろうと思ったが、微かに動くAの唇を見るとそんな考えなどすぐに飛んでいってしまった。
あぁ、俺ってこんなにAのこと好きなんだな。そんな事を思いながらナツはAの温度を感じていた。




「よいしょ…。」


Aはようやくの思いでナツの下から這い出た。名残惜しい温度から離れ、Aの手によってイスに座らせられた。
Aは細い指で脂汗の浮かぶナツの額についた髪を横に流しながら、心配そうに顔色を伺う。


「ナツ大丈、」

「お嬢さん。」


突然、知らない男に声をかけられた。Aはナツと向き合いながら顔だけその男に向けた。その男はAの事をつま先から頭のてっぺんまで見たあと「ここ、空いてる? 」と問いかける。


「えぇ、空いてますよ。」

「じゃあお邪魔するね。」


Aはこの男を見る。体格やオーラ。手に出来たまめを見るとどうやら魔導士なんだろうとAは予測をたてる。
男が胡散臭い笑顔で笑った。その笑顔にA柔らかく笑って返した。

46度→←44度


  • 金 運: ★☆☆☆☆
  • 恋愛運: ★★★☆☆
  • 健康運: ★★★★★
  • 全体運: ★★★☆☆

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした!

ラッキーキャラ

セイジュ


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (202 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
298人がお気に入り
設定タグ:フェアリーテイル , 妖精原作沿 , 逆ハー   
作品ジャンル:ファンタジー
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

海姫(プロフ) - ウェンディさん» ありがとぉぉぉぉぉおおおおおおございます。私とぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおっても嬉しいです。笑 (2015年12月2日 1時) (レス) id: d87b6866b9 (このIDを非表示/違反報告)
ウェンディ - とぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっても面白いです!完全にハマりました(*^◯^*) (2015年8月13日 17時) (レス) id: 0edb64df0f (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - 三日月さん» 自分で読んでみて71度のスカイフェレナをスカイローズに直しました!御指摘ありがとうございます! (2014年6月20日 23時) (レス) id: ab7ccb80bb (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - 三日月さん» ありがとうございます!ちなみにどこがスカイフェレナになってましたか!? (2014年6月20日 22時) (レス) id: ab7ccb80bb (このIDを非表示/違反報告)
三日月 - わかりました!最新がんばってください^^ (2014年6月20日 19時) (レス) id: 5ac51fa3c4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:海姫 | 作成日時:2013年11月9日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。