45度 ページ3
「ナツ大丈夫??」
「うぷっ…。」
「ごめん無理だよね、」
今にも吐きそうな衝動を抑えて唸っているナツに、Aは苦笑いして「どうしようかなぁ、」と呟いた。きっと今頃ナツやAの存在を思い出した頃だろう。合流する手段がない訳では無いのだが、ナツもこの調子だし、とAは思考を巡らせる。
刹那、ガタンと音を立てて電車が大きく揺れた。
「きゃあ!!」
「っ!」
Aとナツは二人して地面に倒れ混む、しかもナツはAの上に。
「う、ごけない…。」
「うぷっ…、わるいA。」
「大丈夫だよナツ。ねえ立ち上がれる?」
「…む…りだ。」
「そうだよね。」
この時ナツはクラクラする頭の中で案外冷静に考えていた。本当は体を起こすことだって出来る。だがいつもより近くにいるAに。いつもより感じるAの温もりに。いつもより感じるAの柔らかさにナツは小さな嘘をついた。
自分でも何をしているんだろうと思ったが、微かに動くAの唇を見るとそんな考えなどすぐに飛んでいってしまった。
あぁ、俺ってこんなにAのこと好きなんだな。そんな事を思いながらナツはAの温度を感じていた。
「よいしょ…。」
Aはようやくの思いでナツの下から這い出た。名残惜しい温度から離れ、Aの手によってイスに座らせられた。
Aは細い指で脂汗の浮かぶナツの額についた髪を横に流しながら、心配そうに顔色を伺う。
「ナツ大丈、」
「お嬢さん。」
突然、知らない男に声をかけられた。Aはナツと向き合いながら顔だけその男に向けた。その男はAの事をつま先から頭のてっぺんまで見たあと「ここ、空いてる? 」と問いかける。
「えぇ、空いてますよ。」
「じゃあお邪魔するね。」
Aはこの男を見る。体格やオーラ。手に出来たまめを見るとどうやら魔導士なんだろうとAは予測をたてる。
男が胡散臭い笑顔で笑った。その笑顔にA柔らかく笑って返した。
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海姫(プロフ) - ウェンディさん» ありがとぉぉぉぉぉおおおおおおございます。私とぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおっても嬉しいです。笑 (2015年12月2日 1時) (レス) id: d87b6866b9 (このIDを非表示/違反報告)
ウェンディ - とぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっても面白いです!完全にハマりました(*^◯^*) (2015年8月13日 17時) (レス) id: 0edb64df0f (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - 三日月さん» 自分で読んでみて71度のスカイフェレナをスカイローズに直しました!御指摘ありがとうございます! (2014年6月20日 23時) (レス) id: ab7ccb80bb (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - 三日月さん» ありがとうございます!ちなみにどこがスカイフェレナになってましたか!? (2014年6月20日 22時) (レス) id: ab7ccb80bb (このIDを非表示/違反報告)
三日月 - わかりました!最新がんばってください^^ (2014年6月20日 19時) (レス) id: 5ac51fa3c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:海姫 | 作成日時:2013年11月9日 22時