心の氷２〜愛され魔導士は最強美女〜

５５度 ページ14

「それにしてもいい女達だぜ」

「取っ捕まえて売っちまおう」


爪先からジロジロなめ回すように見つめる鉄の森にAたちは眉を潜める。


「変態」

「下劣な」

「かわいすぎるのも困りものね」

「ルーシィ帰ってきて…」


ルーシィは明後日の方向を見ながらキラキラしていた。


「これ以上妖精の尻尾を侮辱してみろ」

「貴方達の平穏な明日は約束できないよ」


Aは薄く綺麗に微笑む。その手には氷で出来た杖のような剱が握られていた。


「貴様らのような下劣な者どもがAを気安く見るなぁ！！！」

「「「えぇぇぇ！！？」」」

「あはは…」


もはや敵味方関係なく声をあげた。ハッピー は「エルザはAを溺愛してるからね！かなり怒ってるね」と笑った。するとエルザの手に剣が出てきた。


「魔法剣！！」

「めずらしくもねえ！こっちにも魔法剣士はぞろぞろいるんだぜぇ」

「その鎧ひんむいてやるわぁ！！」


エルザとAはすぐさま敵の懐に入って 攻撃をした。


「チィッ！遠距離魔法でもくらえ」


エルザはすぐさま槍に変えた。


「今度は双剣！！？」

ドカッ

「斧！！？」


次々と武器を変えていくエルザ。


「こ…この女…なんて速さで"換装"するんだ！？」

「こっちの女も強ぇ…！」


Aは氷の杖で次々と敵をなぎ倒していく。


「ねぇハッピー。換装って？」

「魔法剣はルーシィの星霊と似てて別空間にストックされてる武器を呼び出すっていう原理なんだ。その武器を持ち換える事を換装っていうんだ」

「へぇ〜…すごいなぁ」

「エルザとAのすごいトコはここからだよ」

「え？」

「エルザにA？」

「まだこんなにいたのか…」

「忘れてたけどギルド１つ相手にしてたんだよね…」


エルザとAは顔を見合わせた。


「面倒だ。一掃する」

「賛成」


エルザの鎧が剥がれていくのと同時にAも服も剥がれていき光に包まれる。


「エルザの魔法剣士は通常"武器"を換装しながら戦う。だけどエルザは自分の能力を高める"魔法の鎧"にも換装しながら戦う事ができるんだ」


エルザを包んでいた煙とAを包んでいた光が晴れてゆく…。


「それがエルザの魔法。“騎士(ザ ナイト)”」


女神のような鎧に換装し終わったエルザと薄い青のドレスに変わり髪型もアップになり青い髪に変わったAが出てきた。

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