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「え……?ま、ままっまさか……"それ"が夕飯に出るのか……!?」



「え、うん。私これ好きだし」



顔を真っ青にして今にも逃げ出しそうな快斗にニッコリと笑顔を向ける。



「もしかして……"魚"、嫌い?」



「いっいい、いや!?むしろ好きだぜ!!?」




「?そう……じゃあ夕飯は刺身ね!」




「ひっ……はい」




───────それからずっと隣で顔を青くし、魚が入ったカゴから一定の距離を保って歩く快斗。


レジの目の前まで行くと、快斗は死んだ魚の目で諦めたようにがっくりと肩を落とした。



「……ふっ、ふふっ」



「…ん?なんだよ」



「だってっ……可笑しくて……ふふっ」



喜怒哀楽が激しい彼を見ていたら、笑わずにはいられない。


笑い続ける私を怪訝な顔で見つめる快斗。




「よっし、やっぱ夕飯はお肉にしよ!」



「おう?おう………ってえ!?」



スキップでもしそうな勢いでレジから遠ざかる私の背中に、さっきよりかなりトーンが上がった彼の声が降り注ぐ。




「……魚、嫌いなんでしょ?」



私は魚を持ってくるりと振り返り、悪戯っぽく笑って言った。



















.



















「いやぁまさか、快斗が魚嫌いだったとはね…」



「しょうがないだろ……俺にだって嫌いなもんぐらいあるし」




街灯の光に照らされながら肩を並べて歩く。




「でもモロに顔に出てたよ……ふふっ」



冷や汗ダラダラのあの顔は今思い出しても笑ってしまう。



「わ、笑うなって……」



「ポーカーフェイス、もっと磨かないとねっ」




そう言うと、快斗は乾いた笑いで肩を竦めた。

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もっさ(プロフ) - めっちゃめっちゃおもろかったです!更新楽しみにしてます!! (2019年11月29日 17時) (レス) id: 487c093ca1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:華美 | 作成日時:2019年6月23日 19時

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