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「赤也、俺たちは向こうのコートだ。……赤也?」



幸村が去った後。ぼんやりとする切原に、柳が声をかけた。



「……柳さん、」



「どうしたんだ、ぼんやりとして。早く行くぞ。」



「……すみません。ちょっと先行っててもらっていいですか。俺、幸村部長に用があるんで。」



「精市に?……わかった。だが、すぐに戻ってくるようにな。お前用の練習メニューを組んであるんだ、せっかくの全国だしな……今年もまた勝とう、赤也。」



「…………、そうですね。」



優しく微笑む柳に気づかれないように、ポケットの中で拳を握る。切原は逃げるようにコートから飛び出した。



「のうやーぎゅ。」



隣のコートに立つのは、仁王と柳生。思わず切原の耳が、二人の会話に傾く。



「残念じゃの、全国もおまんとダブルスを組みたかったんじゃが。」



「面白がっているだけでしょう貴方は。まったく……」



「……やーぎゅ。」



「なんですか。」



「いつになったら、全国の日が来るんかのう?」



「……そのうち来ますよ。」



「そうだぜ、何言ってんだよ仁王!」



二人の声に、もう二人。丸井と、ジャッカルの声が加わる。



「お前どうせ練習きっついからんなこというんだろぃ?ま、頑張れよ!終わったら打ち上げ行こうぜぃ!奢ってやるよ、ジャッカルが!」



「俺かよ!……って、それより。早く練習しようぜ、真田に叱られちまう。」



「そうですね。ほら行きますよ仁王くん……」



「……っ。」



仁王も気づいているのだろうか。いや、多分気づいていないだろう。




切原はふいとコートから目を背けて幸村を探す。そうして、部室前で真田と話す幸村を、そっと呼び出したのだった。



「幸村部長、ちょっといいっすか……」

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設定タグ:テニプリ , 立海 , ホラー   
作品ジャンル:アニメ
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I like choco - 面白すぎます!心臓バクバクいってるんですけどどうしたらいいですか? (2020年6月28日 20時) (レス) id: 46acbe60c7 (このIDを非表示/違反報告)
白夜 - 海底学校・・・行ってみたい(*´▽`*) (2017年6月9日 19時) (レス) id: baf811e79e (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー - これ素敵です!! (2017年1月30日 0時) (レス) id: c6154ab521 (このIDを非表示/違反報告)
幻想曲(プロフ) - まゆさん» ダメですよ帰れなくなっちゃいますよ!! (2015年10月17日 23時) (レス) id: 1deaa07922 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - うー....でも仁王君ドンッってされてみたいです....w (2015年10月17日 22時) (レス) id: 8478a5faa8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:幻想曲 | 作者ホームページ:http://uranai.amanoboru  
作成日時:2015年9月22日 22時

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