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「ここだよ。」
彼はそう言って、Aを招き入れた。
学校名を確かめようと、Aはちらりと入口に目をやる。
しかし、学校名が記されているであろう表札はくすみ、読めなかった。まるで、あの駅の表記のような。
「水那月さん?こっちだよ。」
立ち止まったAの手を、幸村が引く。Aの心臓が、大きく音を立てた。
(!?て、手……繋がれたっ!?……綺麗……)
自分でもわかるほど頬が熱くなる。そんなAをよそに、彼は変わらず足を進めた。
やがて進むと、聞こえてきた乾いた音。見えてきたテニスコートの前で、彼は足を止めた。
「水那月さんは、運動とかやってた?」
「え?い、いや、全然……」
「そうかあ。じゃあ、見るのとかは?興味ある?」
「……それなら、多少は。」
「じゃあ、見てて。」
そう言って彼は手を離し、コートの中へと入っていった。
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I like choco - 面白すぎます!心臓バクバクいってるんですけどどうしたらいいですか? (2020年6月28日 20時) (レス) id: 46acbe60c7 (このIDを非表示/違反報告)
白夜 - 海底学校・・・行ってみたい(*´▽`*) (2017年6月9日 19時) (レス) id: baf811e79e (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー - これ素敵です!! (2017年1月30日 0時) (レス) id: c6154ab521 (このIDを非表示/違反報告)
幻想曲(プロフ) - まゆさん» ダメですよ帰れなくなっちゃいますよ!! (2015年10月17日 23時) (レス) id: 1deaa07922 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - うー....でも仁王君ドンッってされてみたいです....w (2015年10月17日 22時) (レス) id: 8478a5faa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:幻想曲 | 作者ホームページ:http://uranai.amanoboru
作成日時:2015年9月22日 22時