【歌い手】君だけがいればいいだからどこにも行かないで【うらたぬき】 (ページ4)

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4日目ページ4

呼び出した女子＿＿東雲さんに連れてこられたのは、空き教室だった

『あの…なんでこんな所に…？』

どう考えても告白ではないはず

だったら、なんのために？

「私のために裏切り者になって？」

『…は？』

いきなり満面の笑みでそう言われた

彼女の手にはカッターもある

…これはカッターキャーと言うやつをされるんじゃ…？

咄嗟に危険を感じ、東雲さんの持つカッターに手を伸ばしたその瞬間

ｻﾞｸｯ

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！」

『っ！！』

思わず彼女の持つカッターを奪う

その直後、誰かが教室に入ってきた

「どうしたん？！何があっ…た…？」

『し、志麻くん！！』

教室に入ってきたのは志麻くんだった

こいつは俺の親友だきっと分かってくれる

そう、思ったのに

「…これ、東雲さんの、浦田さんがやったん…？」

『し、志麻、くん…？』

「なぁ！！浦田さんがやったんやろ？！カッター持ってるし！！」

そうだ俺はさっき東雲さんからカッターを奪った

俺が疑われて当然なんだ

『俺はやってない！！東雲さんが自分で刺したから危ないと思って奪っただけで…っ！』

「は？！自分でこんな血出るまで刺すやつなんておらんやろ？！」

「どうしたん志麻くん！そんな怒鳴って…え？」

『さ、坂田…っ！ねぇ！俺やってないよね？俺じゃないよね？』

坂田は驚きを隠せない表情で俺をじっと見ていた

『ねぇ！俺じゃないよね？！やってないよね？！』

坂田なら、1番付き合いの長い坂田ならきっと！！

けど、そんな願いも、呆気なく散った

「うらさんがそんなことする人だなんて思わんかった！」

『…え？』

「近づかんといてくれます？」

「こっち来んなや裏切り者が」

坂田も、いつの間にか来ていたセンラも、志麻くんも
俺を突き放すような言葉を発した

嘘だ…なんで…？俺はやってない…やってないのに…っ！

島坂船が信じてくれなかったのが悲しくて、涙が溢れだしてきた

「あれ？みんな集まってどうしたの…？！浦田くん？！なんで泣いてるの？！」

『A…っ！』

たまたま通りかかったであろうAも、教室に入ってきた

Aも、東雲さん派になるのかな…

そう思って、辛くなった

けど

「あんた達なんで浦田くん泣かせてるの？！こんなのどう見ても東雲がやったカッターキャーじゃない！！」

『…っ！！』

しんじて、くれた、の…？