【歌い手】君だけがいればいいだからどこにも行かないで【うらたぬき】 (ページ18)

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18日目ページ18

アイツらとAと俺ですごく広い草原にいて

多分年は小学校の…3年生くらいか？

「ほらうらさん！はよ行こや！」

キラキラした笑顔で俺の手を取って走り出した＂俺の親友＂で＂相棒＂の坂田

「ちょっとまてや！センラくんまだきとらんやろ！」

走り出した坂田を必死に止めてる＂俺の親友＂でツッコミ役？ボケ役？の志麻くん

「まったく…坂田は行動が早すぎるんだよまず全員揃ったか確認してから…」

志麻くんにホールドされてる坂田を説教し始める＂俺の親友＂で＂世界一愛してる＂A

「すんません！遅れました～！」

小走りで、少し息を切らしながらこっちにやってくる＂俺の親友＂でツッコミ役のセンラ

これが、俺らの関係だったの…？

何も考えなくても自然とこの人は俺からしたらこんな人、というのが思い浮かんでくる

俺とアイツらは親友だったの？

だったらどうしてこんなことになったの？

目の前が急に真っ暗になる

気がつくと目の前には東雲がいて、空き教室にいる

…この光景は、見たことがある

「私のために裏切り者になって？」

『…は？』

やっぱりこれは俺が裏切られる直前

「うらさんがそんなことする人だなんて思わんかった！」

「近づかんといてくれます？」

「こっち来んなや裏切り者が」

俺を冷たく突き放す島坂船

口元をニヤつかせながらこっちを見る東雲

そんな中、1人だけ味方をしてくれるA

…そっか俺、アイツらに裏切られたんだ

親友に、信じてもらえなくて…っ

あの頃を思い出す

ずっとそばに居てくれるAが大事で

ちょっと離れたら1人になったように感じて

アイツらを見る度に憎しみが溢れてきて

ほんとに、ほんとに辛かったけど、幸せだった

Aと笑うのが楽しくて嬉しくて何よりも幸福感に溢れてて

気づいたらアイツらのいじめも大したことじゃないと思うようになって

Aがいてくれればいいって思うようになって

アイツらが俺を嫌うことよりも俺は酷いことをした

名前を忘れて、関係も忘れて、何よりも必要とせず、真っ赤な赤の他人死んでも気にしないと思うほどの扱いをしてた

あいつらだけじゃない今まで関わってきたみんなに

でも、思い出したところで何が変わるの？

最近は坂田のLINEが少し待ち遠しかったりもした

けどもうそんなことは無いやっぱり裏切った人なんかと関わりたくない

アイツらが死んで何になる？俺になにか支障はある？

ほら、結局はAが1番なのそれが俺だから