【スラムダンク】流川と並ぶ一年生エース[男主]3 (ページ4)

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日本一の高校生ページ4

「え………」

俺は、一瞬固まった。

一緒にバスケ、できないのか…？

その一瞬に、俺はそれだけ考えていた。

けれど、アメリカは楓の夢だし、親友と呼べる仲なんだから夢は応援しなくちゃいけない。

「そっか、じゃあもうパス出すこともできないのかな」

応援しなくちゃいけない、はずなのに。

自分の口から思わぬ言葉が出て、自分でも驚いた。

そして、慌てて取り消す。

「いやっ、ごめん、そーいうんじゃないよな。楓の夢だし、応援するよ」

けど、楓にはそれは、通用しなかった。

「それは、Aの本心じゃねー」

見透かしたような、言葉に、押し黙るしかなかった。

「………うん、できればまだここにいてほしい。もっと話したいし、バスケもしたいし…」

少し言葉を考えてから、目線を下にやり、言う。

「……まだ決めねー。今から先生に相談しに行く」

その言葉に、少し安堵した表情を見せた俺は

「良かった…まぁ、安西先生の言葉なら信用できるからな」

と言って、

「じゃあ俺、先に体育館で自主練してるから遅れないように来いよ！」

楓は頷き、そのまま別の方向へと分かれた。

と言いつつも、本当に行ってしまった時のことを考えると、かなり心配だった。

練習が始まる前、安西先生に俺と楓は呼ばれた。

楓は何か吹っ切れたような顔をして、

「ご指導、ご鞭撻の程、よろしくお願いします」

と、頭を下げた。それを見て安西先生は頷く。

…！楓はまだここにいるってことか！

でも、一体何言われて…？

そう考えていたのを安西先生は分かっていたのか偶然なのか、

「流川君には日本一の高校生になりなさいと言ったよ」

と、俺の方を向いて言う。

心底驚き、そして楓にはピッタリな目標だと感じた俺は、笑顔で

「はい」

と、言った。

そして安西先生は続けて言う。

「そしてA君、君は流川君を日本一の高校生にしてあげなさい」

「……！！」

その言葉は、自分の中に響いた。

「流川君にも言ったことなんだがね、君達二人は一人ずつでも充分強いプレイヤーだ。全国レベルにね。けれど２人で異次元の、プレイを魅させることもできる。」

安西先生は、冗談とかなく本気だった。

「楓は…俺で大丈夫？」
「Aしかできねーと思ってる」

そんな２人を見た安西先生は笑みを浮かべ、

「では、練習を始めましょう」
と、言った。

「湘北ーーー！！」

「「「ファイ、おおし！！！」」」

湘北高校体育館に、今日もバスケ部員の声が響き渡った。