ある兄弟の物語 4 (ページ4)

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雅紀side

雅「ただいま！」

智「おかえり、手洗っておいで。
　おやつあるよ」

雅「おやつ！食べる！」

淳「流星は？今日は一緒やないん？」

雅「流星、俺のこと嫌いだから置いてきた」

淳「？？」

おやつ何かなぁ〜。

ｶﾞﾁｬ

流「にーに！！置いていかんで！」

あ、帰って来た。結構早かったね。

淳「こら流星！お前何やこの点数！」

流「何でバレとん！？隠しとったんに！」

智「流星算数のテスト隠しとったんやって」

雅「それ聞いたよ。バレたら怒られるとか言ってた」

智「隠さずに素直に見せればええのにね」

雅「ね。俺は点数ちゃんとあるし隠してないもん」

1年生の頃に俺も淳太に宿題のこと嘘ついて怒られたこと
あるから、淳太の前では正直に話すことにしてんの。

淳太、すっごい怖かったし…。

智「偉い！先におやつ食べとこっか」

雅「うん！お腹空いた」

ちらって横見たら、正座して淳太に怒られてる流星。
あれだと今日はずっと勉強タイムになりそう。

お、話終わったみたい。
あーあ笑、あんな涙目になっちゃって笑。

流「ともくん…りゅうにもおやつ…」

智「はい、もう隠したらアカンで？」

流「うん…」

なんか可哀想だなぁ…。

雅「流星、俺のおやつ1個あげる」

流「いい。どうせにーにがバラしたんやろ？」

はぁ？何言ってんの？

雅「俺じゃないし」

流「嘘や。だって今日、にーに先に帰ったやん。
　絶対じゅーたに言うたやろ！」

何それ！完全な八つ当たりじゃんか！！

雅「言ってないし！勝手に決め付けんな！」

流「にーに嘘つき！！」

雅「嘘ついてない！」

智「2人とも喧嘩しない」

雅「だって！」

智「だってじゃあらへん。
　雅紀くんちょっと口が悪い。
　流星が真似したらアカンから少しだけ直して」

雅「……ん」
　
智「で、流星も。
　自分が怒られたからって人にあたったらダメ。
　
　それに雅紀くんは何にも言ってへんよ。
　あとで淳太に聞いてみ」

流「はーい…」

智「じゃあ仲直りして」

雅「…めんなさぃ」

流「りゅうもごめん」

智「はい。パパッと食べて早よ宿題やる！」

流星のせいで俺まで一緒に怒られた…。
気分ダダ下がりだよ。