最後の雨

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YouTubeLIVEを見ていた。

一番左の数字が変わった瞬間、喜ぶみんなが愛おしくて
そして自分のことのように嬉しくて涙が零れた。



「ゆうたくん、みんな、本当におめでとう、、」



決して届くはずのない私の声は生温い部屋に溶けていく。


SNSを見ると、ファンはもちろん有名な方まで
いろいろな人が200万人達成をお祝いしていて

本当にたくさんの人に愛されるグループになったなあなんてしみじみ思う。


なぜか寝付けないままベッドに横になっていると
軽い通知音がメッセージが来たことを知らせる。

暗い部屋で眩しすぎるくらいの画面を覗き込むと、



「え、」



そこには私の大好きな人の名前。



ゆうた今から行くから



何が何だか分からないまま飛び起きてパジャマから着替えて
ぼさぼさの髪を梳かして、少しだけメイクもする。

そうこうしているうちにインターホンが鳴った。



ゆた「あれ、わざわざ着替えてメイクもしてくれたの？笑」



ドアを開ければそこにはもう二度と会わないと決めた人。

本当は、本当はずっと離れたくなかった人。



ゆた「うぉ、笑」



衝動的に抱き着けば、びっくりしながらも受け止めてくれる。

華奢に見えるけど男の子らしい身体も、
匂いも温もりも全部全部懐かしい。


大好きな匂いを胸いっぱい吸い込むと
愛おしさで涙が溢れた。



「ゆうたくんっ、」


ゆた「迎えに来たよ。」



そっと優しい手つきで私の顔を上げたゆうたくん。

目が合うと顔をくしゃっとさせて笑った。



「っ、なんでっ、」



続く私の言葉を遮るように唇と唇が触れる。



ゆた「もう離さないから、」

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