最後の雨

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動画のデータが入ったUSBを家に忘れてきてしまって、
どうしても必要になったからAにやまとの家まで届けてもらった。



ゆた「マジ助かった〜、、有難うA。」


「いーえ！！」



嫌な顔一つせず、にこにこと笑う彼女を見ていると
溜まった疲れも一気になくなる気がする。

抱きしめたいけどメンバーが見てるから我慢。

そんなことを考えていると、やまとと目が合った。



やま「A、話があるんだけど、、」



俺やほかのメンバーに目配せするやまと。



「ん？どうしたの？」



目配せの意味はすぐ理解した。


ひゅうがから聞いた、彼女に対する嫌がらせのこと。


俺から個人的に話そうと思っていたけど

みんながいるときにリーダーから話したいと
これはグループからのお願いでもあるからと

やまとは譲らなかった。


地元の友達や、よくお世話になっているショップの店員さんにも
俺らに彼女がいるか聞いてくる人もいるようで

自分たちや自分の彼女、地元の友達を守るために
一律して彼女がいないと言っていこうと決まった。


俺らの神妙な表情を見てか、
Aもどんどん不安な顔になっていく。


やまともどう切り出したらいいか考えているようで沈黙が続く。
そんな中口を開いたのはひゅうがだった。

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