課長がお呼びです。

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謝ってる事が違う気がする。

振り返って、
錦戸課長を、見たら。


本当に泣きそうな顔してて。

たれ目がもっと下がってる。

悔しいけど、可愛い。


「怖かったよな？
強引にしてもうて。
ごめんな？」


けど、子供扱いしてる。


「怖くないけん。
そんなに子供やないもん」


「ほんまごめん・・・」

また謝るだけ。

もうキスはしてくれないみたい。


寂しい。


「なあ、なんで、
昨日、目ぇ閉じたん？
俺、キスねだられてんのかと勘違いした」


またまた、衝撃的なことを。


「課長の顔があんまりアップだったから。
見てられなくて」


正直に言ったら、


「お前な。
俺の悪口好きやな」


錦戸課長がほんとに呆れてる。


「違うの。
かっこよくて。
あんまり綺麗だから。
直視出来なかっ・・・」


私ってば。

なんて事を。


錦戸課長も、固まってる。


「照れる事、言うなや」


「課長が聞いてきたんで」


「せやけど。
ああもお。
恥ずかしいわ」


そう言ってから。

やっと、
ぎゅうってしてくれた。


キスはしてくれないけど。

おねだりはできない。


おねだり、目を閉じればいいんだっけ？

さっき、そう言ってた。


ぎゅって目を閉じてみる。

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