課長がお呼びです。

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錦戸課長Side


給湯室で、またちゃらちゃらした女子社員が、
しょうもない噂話をしてんのが、
通りがかりに聞こえてきた。


伊藤莉菜と、

AA。


そろそろ入社２年やっていうのに、
いつまでも学生気分が抜けへん。


露出の多い派手なカッコして、
男を誘惑するために、
会社に来てるとしか思われへん。


ああいう、

若さと可愛さを武器にして、
図々しく生きてるようなヤツ、

ほんまに嫌い。


会話の内容聞いて。


ほんま、吐きそうになったわ。


俺を落とすとか、何とか。


何やそれ。


人の気持ちをおもちゃみたいに。



俺が１０年間、彼女おらんとか。


どっから出た情報なん？



彼女ぐらい、何人かおったわ。


めんどいから、
社内の子には手ぇ出せへんだけで。


まあ、今はたまたまおらんけど。



バレンタインにチョコ、渡してくるって。



ふざけてる。

ちょっと、からかったろか。


遊んで捨ててやる。


なんでやろ。


いつもならこんなん、

興味もない。


素通りすんのに。


めっちゃかちんときてる。

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