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ASide
大倉さんはいつの間にか消えてて。
部屋に錦戸課長と二人きり。
「今日も泊まってくやろ?
着替えもないし、
Aの部屋に取りに行くか」
錦戸課長が当たり前みたいに言う。
お泊り。
昨日は、徹夜明けなのに、
空きっ腹にお酒なんか飲んで、
ばたって意識がなくなったけど。
今日は、ちゃんとばっちり目覚めてる。
「あの。
昨日はお世話をかけました。
でも、2日も泊めて頂くわけには」
私がいると、光熱費もかさむことだし。
錦戸課長の部屋はさすが出世頭だけあって、
すごく広い。
リビングと寝室は別だし、
お風呂とトイレも広いし。
狭いボロアパートに住んでる私からすると、
ここは天国だ。
お礼に私の部屋に招待したくても、
ボロくて狭くて、
申し訳ない。
「何言うてんねん。
彼女やんか。
取りに行くん面倒なら、
俺がAんちに泊まる」
「いえ。
それはあの・・・」
「なんかあかん理由でもあんの?」
あらぬ疑いをかけられてる気が。
錦戸課長はやきもち妬きなのかな。
昨日も、
大倉とは会わせないとか言ってた。
その割に、
私も大倉さんを二人きりにしてきて。
思い出しただけで怖い。
大学の時もあったんだ。
バイト仲間みんな来るって呼び出されて。
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如月梦【ゆめ】(プロフ) - 面白いです!続きお願いします! (2017年7月16日 17時) (レス) id: 077df6fe8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:fool x他1人 | 作成日時:2017年7月16日 10時