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やっと休日になった。
どこにも出かける気にもなれず、私はセクゾのライブDVDを久しぶりに鑑賞することにした。
黄色い歓声の中笑顔を振りまく彼らを見る。
かっこいいだの、かわいいだの、テレビの前でひとり悶絶しながら見るのが、私の最高の癒しのひとときだったのに。
中島健人が映し出されると、つい先日の出来事が思い起こされ胸が締め付けられた。
ちょろすぎる。
自分の心がちょろすぎて泣ける。
先日手を握られただけでこの有様だ。
正確には抱き止められたり、耳元で囁かれたりしたのだけれど。
まずいことになった。
こうなるから近づきたくなかったのに。
距離を保ちたくてついた、ファンじゃないという最初の嘘が、まったく効力を発揮していないではないか。
大好きな彼にあんなことされて嫌なわけはない。
恥ずかしい気持ちはさておき、嬉しいに決まっている。
ただこの喜びを知ってしまった後の辛さを想像して、これ以上心が動かないようストップがかかるだけで。
嬉しいのに素直に喜べない複雑な感情を持て余し、クッションに顔を埋め叫びたくなる。
画面の中の彼は
「世界中にたくさんアイドルがいる中で俺たちSexyZoneを選んでくれてありがとう」
と言っている。
そうだよ、アイドルであるあなたたちを好きになったのに。
ただの中島健人までも好きになってしまったら私のこれからの気持ちどうすればいいの。
画面の向こうの優しい彼の笑顔に、
私はどうしようもなく泣きたくなった。
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にこ(プロフ) - risaさん» コメントありがとうございます。更新のペースはゆっくりになるかと思いますが頑張ります!引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです♡ (2021年9月24日 14時) (レス) id: c73915c859 (このIDを非表示/違反報告)
risa(プロフ) - ドキドキしながら読ませていただきました♡ これからの展開が楽しみです!更新楽しみにしています! (2021年9月23日 18時) (レス) id: fe924e0240 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にこ | 作成日時:2021年9月18日 9時