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「かっこいいと褒めてくれるからとか、
見た目が綺麗だからというだけで恋に落ちるわけじゃないでしょ?」




はっきりと目を見て、言われた。




え?なに?

今、恋って言った?


気になるって、恋愛的にってこと?!





急に手足の感覚が戻ってきた。


がばっと立ち上がり元いた場所に戻る。




「か、考えさせて下さい。」


一体なにを考えるというのだ、と自分自身につっこみたくなる。




「そっか、わかった。」

中島さんは食い下がることはなくあっさり引いた。







帰り際、店の入口までお見送りに行くと、ドアを出る一歩手前で彼は振り返った。

「本日はありがとうございました。」
と私がお礼を言うと、

彼はコツンと床板を鳴らし私に一歩近づいた。



「良い返事期待してるよ?」


と少し屈んで私の耳元で囁く。




バッと耳を手で押さえ、店内を慌てて振り返る。

よかった、店長はいない。


「大丈夫、そんなヘマしないよ。」


余裕の笑みを浮かべてそう言うと、
彼はスッと一歩下り


「じゃ、中村サン。今後ともよろしく。
スーツもシャツも楽しみにしてる。」



何事もなかったかのように爽やかに言い残して帰っていった。



カランカラン、とドアベルが小気味良く鳴った。




その音でバックヤードから店長が顔を出す。

「お、終わった?おつかれ…って中村?
顔赤くないか?熱?」

と心配そうに近づいてくる。

「え?いえ、大丈夫です。
ちょっと室内が暑かったのかも」


そう言い逃げるように店外に出る。




頬に当たる秋の夜風が心地よかった。



私は表のイーゼルを店内に運び、ドアのOpenの木札を裏返した。

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設定タグ:SexyZone , 中島健人 , 菊池風磨   
作品ジャンル:恋愛
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にこ(プロフ) - risaさん» コメントありがとうございます。更新のペースはゆっくりになるかと思いますが頑張ります!引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです♡ (2021年9月24日 14時) (レス) id: c73915c859 (このIDを非表示/違反報告)
risa(プロフ) - ドキドキしながら読ませていただきました♡ これからの展開が楽しみです!更新楽しみにしています! (2021年9月23日 18時) (レス) id: fe924e0240 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:にこ | 作成日時:2021年9月18日 9時

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