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首に回したメジャーの目盛を読んだあと、真っ直ぐ正面を向いる彼の横顔を気づかれないようチラッと見上げてしまう。
自分のちょうど目線に首元があり、自分との身長差を体感すると、男性だと言うことを意識せずにはいられない。
あれもこれも、顔が赤いだの、お茶行こうだのこちらの心を乱すようなことを言われたからだと憤慨したくなる。
それでも間近で見る横顔が悔しいほど美しい。
そう思いメジャーを外した瞬間、
まっすぐ前を向いていた彼が急にこちらを向いて私を見下ろしてきた。
私は一歩後ろに下がるタイミングを逃し、至近距離で視線が絡む。
離れなければーー
そう思い足を動かしたつもりが、ヒールが絨毯の摩擦で突っ掛かり、後ろによろけた。
「おっと。」
彼が反射的に片手を伸ばし、私の背を抱きとめてくれた。
反動でそのまま彼の胸に飛び込む形になる。
「す、すみません！私…よろけちゃって…」
顔も上げられずしどろもどろになる。
この前と同じ彼の香りに膝からくずおれそうになるのをどうにか堪え
「もう大丈夫です」と彼の胸をそっと押し返すが、彼の手は私の背から離れない。
私どうすれば…
固まっているうちに、そのまま彼の手がするすると私の二の腕を伝い、彼の胸を押し返そうと止まっている私の手首をやんわり掴んだ。
彼の方が一歩さがり手首を掴んだまま、下を向いてどうすればいいのか戸惑う私の顔を覗き込んでくる。
「大丈夫？」
「は、い。」
壊れかけのロボットのようにカクンと頷く。
彼は手首を掴んでいない方の手で私の肩を優しく下に押し、そのままソファに座るよう促した。
自分の意思とは関係なく、体が彼の手の導くままソファにゆるゆると落ちていく。
彼も私と同時にゆっくりとソファに腰かけた。
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にこ(プロフ) - risaさん» コメントありがとうございます。更新のペースはゆっくりになるかと思いますが頑張ります！引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです♡ (2021年9月24日 14時) (
レス) id: c73915c859 (このIDを非表示/違反報告)
risa(プロフ) - ドキドキしながら読ませていただきました♡ これからの展開が楽しみです！更新楽しみにしています！ (2021年9月23日 18時) (レス) id: fe924e0240 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にこ
| 作成日時：2021年9月18日 9時
