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こぢんまりしたテーブルにつき、持ってきた冊子を広げる。
菊池さんは相変わらず周りなんて少しも気にせず冊子を眺め出した。
どことなくそわそわしていると
「中村さん、とりあえずコーヒー飲んで落ち着いて。大丈夫だから」
冊子に視線を落としたまま冷静に言ってきた。
なんという落ち着き様。
彼の言う通り、少し落ち着こうとコーヒーをひとくち飲む。
もうこうなってしまったら、サクサク選んでもらって早く出よう。
「どんな色にしましょうか？」
「んー、黒かなって思ってるんすよねー。
実際これといってちゃんとしたスーツ持ってなくて。
衣装でなんだかんだまかなえてた部分があるんで。
今回ちゃんとしたやつ持っとこうかなって思ったんすよ。」
「そうだったんですね、黒は無地にします？
無地だけでも種類が結構あって、糸の種類や細さで着心地も変わるんですよ」
そうなんすね、と生地見本を見ながら言う。
「同じ黒の無地でも値段もピンキリなんすね。」
「はい、黒無地は定番なので、お手頃なものから高級なものまで幅広いですね」
「じゃ高級なやつで。稼いでるんで」
ちょっとふざけた感じで言ってくる。
そうですよね、と思わず笑いながら頷くと
「ぶっちゃけ俺らのことどれくらい知ってるんすか？」
急に身を乗り出して上目遣いで聞いてきた。
前髪から覗く探るような瞳に白状してしまいそうになる。
「えっと…SexyZoneの方ですよね。
テレビで拝見しています」
周りに聞こえないようこそこそ言う。
「それだけっすか？」
どことなくつまらなさそうに言ってくる。
「すみません」
何に対する謝罪なのかわからない謝罪を口にする。
「中村さん名刺もらってもいい？」
何の脈絡もない言葉に面食らうが、はい、と言い自分の名刺を差し出す。
ありがとう、と言いながら私の名刺を見て
「Aちゃんはさ、何でそんな頑なに隠すの？
別にファンでもよくない？」
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にこ(プロフ) - risaさん» コメントありがとうございます。更新のペースはゆっくりになるかと思いますが頑張ります！引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです♡ (2021年9月24日 14時) (
レス) id: c73915c859 (このIDを非表示/違反報告)
risa(プロフ) - ドキドキしながら読ませていただきました♡ これからの展開が楽しみです！更新楽しみにしています！ (2021年9月23日 18時) (レス) id: fe924e0240 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にこ
| 作成日時：2021年9月18日 9時
