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またこの人はなんちゅーことを！
ていうか私顔赤くなってたんだ！
もう最悪だ！
「何をおっしゃるんですか。そんなことないですよ」
今のは普通のトーンで返せたのか自信がない。
心臓がうるさいくらい鳴っている。
見上げた先の瞳に耐えきれず自分の視線が横に泳ぐ。
「中村さん実は俺らのこと結構知ってるんじゃない？」
逸らした視線を追いかける様に、首を傾けてこちらを見つめて尋ねてくる。
やばい、バレる。それだけはダメだ。
私はこの仕事を最高の形で終えたい。
ファンであることは私だけの秘密にすると決めたのだ。
「もちろんテレビで拝見してますから」
昨日と同じセリフでやり過ごす。
「それは昨日聞いたよ？なるほどあくまでそういうスタンスなんだね、了解。」
膝立ちで視線を逸らす私の頭の上に彼の声が振ってくる。
「そういうスタンスって…？」
独り言のように呟いてしまう。
「あくまで自分はファンじゃないよ、ってスタンスだよ。あ、作業止めてごめんね、続きどうぞ」
そう言う彼をゆっくり見上げると、彼はおどけた風に軽く両手を広げていた。
待ってよ、ファンってことを隠すのはだめなことなの？！
でもこれってもう完全に私のことファンだと思って疑ってないよね？！
彼は私にどうしてほしいの？
実はファンなんですって言ってキャーキャー言った方がいいってこと？！
ていうか、なんかいつの間にか敬語取れてセクラバに話しかけるような口調になってない？！？！
紳士な青年じゃなくてSexyZone中島健人になってるんだけど！！
「いえいえ、私こんな有名なアイドルの方のスーツを仕立てるのが初めてなので不慣れで申し訳ないです」
気を取り直そうと平静を装えているのか、こんな発言が意味をなすのかも分からないまま彼と目を合わせないように私は立ち上がり、中腰になって胸囲を測った。
目盛を素早く読みサッと離れる。
これ以上の接近は危険だ。
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にこ(プロフ) - risaさん» コメントありがとうございます。更新のペースはゆっくりになるかと思いますが頑張ります！引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです♡ (2021年9月24日 14時) (
レス) id: c73915c859 (このIDを非表示/違反報告)
risa(プロフ) - ドキドキしながら読ませていただきました♡ これからの展開が楽しみです！更新楽しみにしています！ (2021年9月23日 18時) (レス) id: fe924e0240 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にこ
| 作成日時：2021年9月18日 9時
