* 初 出 勤 * ページ36
杉谷 side
アリゾナへの移動日、札幌ドームからバスに乗ってみんなで移動。ロッカールームに集合となってたから早目の1時間前に到着。
ガチャっとロッカールームに入ると、ロッカールームの真ん中に置かれた机に向かったAちゃんが、こちらを向き、おはようございます。と。
『拳士さん、早いですね』
2「Aちゃんもじゃん」
私は今日から本格的に仕事が始まるので、少し早く来ちゃいました。はい、バイタルチェックしますから、ここに座ってください。とAちゃんの向かいのイスに座らされる。
『血圧測るので、少し腕を捲ってもらって良いですか?』
2「ああ、はい」
腕に血圧測るやつを巻かれると圧がかかる。それと同時に耳に体温計を差し込まれ体温をとる。今まで管理されていなかったから、若干の戸惑いを感じるけれど、さすが現場経験豊富なだけあってテキパキ作業をこなす。
『これも指先につけますよ』
2「あ、はい」
よくわからない洗濯バサミみたいなものを指先につけられる。と思ったら血圧の測定が終了。杉谷拳士。っと。と言いながらAちゃんが紙に記入して、はい、終わりました。と着いてたものが全て取り外される。
『最初に来た人が拳士さんでほんま良かったです』
2「え?何で?」
『知らん人やったら、誰がどの人がわかりませんもん』
2「あ、そっか。」
じゃあ、今日は拳士さんが特別に背番号と名前を教えてあげよう。と言えば、ほんまですか?やったあ。とすごく嬉しそう。こんな妹みたいな子と一緒に仕事ができるなんて本当、卓。グッジョブだ。
30「おはようございまーす」
『あ、陽平さん。おはようございます』
30「そっか。今日からか」
バイタル測るので、そこのイスに掛けて、腕を少し捲ってください。と鍵谷を促せば、俺の時よりテキパキ。
2「何で鍵谷なんだよ」
30「は?何でよ」
2「Aちゃんがわからないやつを教えてあげようと思ったのに」
30「下心見え見え」
陽平さん、耳借りますよ。とAちゃんが鍵谷の耳に体温計を入れると、あんまり聞いていなかったのか、ゾワゾワってなってた。
30「Aちゃん、海外初めて?」
『はい!パスポート取りましたよー』
はい、陽平さん終わりました。と鍵谷に付けていた物を全部取り外して、紙に記入。
30「アリゾナ、キレイな観光スポットいっぱいだよ」
『ほんまですか!調べてみます』
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作者名:歌子(かこ) | 作者ホームページ:https://bit.ly/35Iex9O
作成日時:2018年8月10日 11時