＊ 乾 杯 ＊ ページ17
鍵谷 side
コンコンっと控え目なノック。たまたまトイレに立っていて、はーい。ガラガラっと開けると、こんばんは。とAちゃんが立っていた。
『陽平さん！お久し振りです』
30「久し振り！交流戦時のライブ以来？」
『たぶんそうです』
とりあえず、みんな中にいるからおいで？と中に招き入れる。お邪魔しまーす。とスリッパを脱いでペタペタとついてくる。足の爪に赤色のペディキュアが施されていて、女の子なんだなと思う。
『こんばんは。お邪魔しまーす』
10「Aさん！遅いですよお」
『ごめんね、ちょっと色々あって』
30「どこ座る？遥輝の隣空いてるよ」
遥輝もA、ここ空いてんで。と言うけど、今は遥輝さんの近く嫌なんで、卓さんの隣座ります。と俺と卓の間に座る。
12「A、そこ俺が座ってたとこ」
『今から剛は遥輝さんの隣の席になったの』
12「Aがあっち行ったらいいじゃん」
『今は遥輝さんと話したくない』
仕方ねーな。と言ってトイレから帰ってきた剛が自分の飲み物を持って席を移動する。２人に何があったかは知らないけど、全員揃ったし乾杯でもしますか。と言うと各々が飲んでいる飲み物の缶やらビンを持ち始める。
9「Aちゃん、何飲むと？」
30「そこに置いてあるやつ、適当に選んで持ってきなよ」
『１番手前にあるハイボールで』
15「A早く、早く」
ちょっと待って。と言いプシュッと缶を開ける。……もっとさ可愛子ぶってみてもいいんじゃない？爪が長くて缶開けられなーい。みたいな。なんで片手で開けちゃうかな。
10「早速出ました、イケメンポイント」
7「ただの酒飲みのおっさんやん」
30「はいはい、いいから乾杯しますよ」
はい、乾杯。と同時にお互いの缶をぶつけ合って乾杯をする。喉が渇いていたのか隣のAちゃんはいい飲みっぷり。はー、アルコールうまっ。とか言っちゃってる。
10「Aさん、２人紹介しますね」
一番奥に座ってるのが、背番号６８番の石川亮選手、でAさんの向かいに座っているのが、背番号３４番の堀瑞輝選手です。と優心が２人を紹介する。
『東京で消防士してます、朝比奈Aです。よろしくお願いします』
68「石川亮です。よろしくお願いします。慎吾さんと同級生の方ですよね？」
『そうです！あ、苗字、慎吾と同じですね』
68「僕の方が年下なんで敬語やめてください」
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作者名：歌子(かこ) | 作者ホームページ：https://bit.ly/35Iex9O
作成日時：2018年8月10日 11時
