27 想い想われ ページ27
長年の想い人がヒカルさんだと分かったのはいいけど、その先はどうすればいいんだろう。
「あー、人混みはやっぱり疲れるわな」
「…そ、そうですね!」
そして、何故、ヒカルさんも一緒にホテルへ…?
確かに部屋に着いた時、一人部屋にしてはやけに広いし、ベットが二つある事には疑問はあったけれども。
「あの、ヒカルさんはご実家に戻るんですよね?」
「いや、ここで寝るつもりやけど?」
この状況に動揺している私とは裏腹に、ヒカルさんはいつも通りのマイペースさで窓際のベッドに腰をかけ、背負っていたリュックサックをドサっと床に置いた。
「えっと、流石に二人で一緒の部屋は…」
不味いんじゃ…?と言う前に、ヒカルさんは腰を上げてベッドの前で立ち尽くす私の頬に手を添えた。
予想だにしない展開に、私の心臓はこれでもかってくらいドキドキして頭が上手く回らない。
「…そういえば、ちゃんと言ってなかったもんな」
「え、何を…?」
声を震わせながらヒカルさんに問うと、下に向けていた顔をぐいっと上へと向けさせられた。
「俺も、Aの事好きやから。出会った頃からずっと」
「っ!」
これでもかってくらい顔が熱いのが自分でもわかる。
ヒカルさんも、私の事が好き…?
夢なんじゃないかって疑ってしまうぐらい、嬉しくって涙が溢れでてくる。
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揶揄 - 最近見始めました!すごく面白いです! (2019年9月22日 9時) (レス) id: f13e29755c (このIDを非表示/違反報告)
虎苦迷花さん推しのぴかちゅう - まぢすこ…(( (2019年9月21日 20時) (レス) id: d00440de79 (このIDを非表示/違反報告)
金亀子?(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです、!!! (2019年9月7日 23時) (レス) id: a3d0a4cc33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:如月香葉 | 作成日時:2019年7月30日 22時