終わらない夏 ー完結ー

22 答えを求めて ページ22

「後でサイズ確認してもいいですか？」

「そやね。少し落ち着いたら一緒に確認してみような」

「ありがとうございます」


ヒカルさんがお婆ちゃんを大事にしてる理由少しわかった気がする。
こんなに優しい人なら大事にしたくなるよね。


「そういえば、何さんかい？」

「あ！すみません！申し遅れました！私、AAって言います！」

「…AA」


私が名を名乗ると、目の前のお婆ちゃんは目を丸くさせて驚いた表情に変わった。


「そういう事やったんやな…」


と、お婆ちゃんはどこか納得して顔が緩んだ。


もしかして、私の名前を聞いて驚くって事は…


「あの！やっぱり私小さい頃圭太さんと…」


前のめりになった私の前に、手を出されてストップをかけられた。


「それ以上の事はあの子に聞くとええ。きっと自分の口から言いたいと思うから」

「お婆ちゃん…」


そこまで言われればわかってしまう。
今目の前にいるお婆ちゃんはあの時のお婆ちゃんで、あの男の子はやっぱりヒカルさんなんだって。
でも、それはちゃんとヒカルさんに会って話さないと。

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