13 食事会 ページ13
目の前にズラリと並ぶお肉達。
綺麗な霜降りは見ているだけでヨダレが溢れてしまうほど。
あのお金持ちしか行けないと諦めていた牛牛に、まさか連れてきて来て貰えるなんて一生に一度の運を使ってしまったんじゃないだろうか。
「いいんですか、こんなに…っ」
「他にも食べたいのとかあったら注文してええで」
まさにお金に余裕がある方のお言葉。
既に並んでいるお肉達で十分足りると言うのに。
「いただきます!」
私はヒカルさんにご好意に甘えて先にお肉を焼いて一枚食べてみた。
「ん〜っ!!美味しい!!」
殆ど噛む事も無く、お肉が口の中でじゃわりと溶けた。
初めてテレビのリポーターさん達が言っている意味が分かった。
「ほんま、反応見てるだけで楽しいわ」
「ヒカルさんも焦げないうちに食べてください」
ヒカルさんの分も勝手に焼いて、焼きあがったお肉は小皿へと何枚か乗せた。
「ああ、ありがと。…あのさ、Aっていくつなん?」
「27になる年です。なので、ヒカルさんの一個したですね」
「へぇー、ずっとこっちに住んどるん?」
「はい。東京生まれ東京育ちです。まあ、都会に長くいるせいか田舎の暮らしにも憧れてますけどね」
よく会社の人が長期休みを利用して実家に帰ると言うが、それは都会で生まれた私には羨ましかった。
正直、都会での生活も飽き飽きしていて、何度か田舎の方の会社に勤めたいと両親に頼んでみたが、一人娘が離れるのが心配なのか勤め先は都内じゃないもダメだと大反対。
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揶揄 - 最近見始めました!すごく面白いです! (2019年9月22日 9時) (レス) id: f13e29755c (このIDを非表示/違反報告)
虎苦迷花さん推しのぴかちゅう - まぢすこ…(( (2019年9月21日 20時) (レス) id: d00440de79 (このIDを非表示/違反報告)
金亀子?(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです、!!! (2019年9月7日 23時) (レス) id: a3d0a4cc33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:如月香葉 | 作成日時:2019年7月30日 22時