11 意地悪な彼女 ページ11
次の日、俺は一人公園へと向かっていた。
行けばまた彼女に会えるんじゃないかと思ったからだ。
しかしわ公園の入り口に着くと、彼女の姿どころか誰一人遊んでいない。
『来てへんか…』
淡い期待は脆くも打ち砕かれ、がっくりと肩を落としていると後ろからその肩をポンポンと叩かれた。
びっくりしてそのまま振り向くと、ほっぺたに何かが刺さった。
『やーい、引っかかった』
『お前…っ』
俺が会いたいと願っていた張本人のAは、後ろから振り向いた俺のほっぺたに自分の指を押し当てた。
同年代で流行ってるイタズラを、まさかされるとは思ってもみなかった。
『今日は一人?お婆ちゃんは一緒じゃないの?』
『一人やけど』
『ふーん。何?私にまた会いたくなったとか?』
『なっ!』
図星をつかれた俺が顔を真っ赤にして言葉に詰まらせると、その反応を見た彼女はニタニタと意地悪な笑みを浮かべた。
『わかりやすー』
『ちげぇーし!勘違いすんなや!』
『はいはい』
適当に返事をした彼女はまたベンチへと腰をかけた。
今日は昨日と違い、淡い水色の膝丈くらいのワンピース。
それは色白の彼女には似合いすぎていて、不覚にも見ほれてしまった。
『ねえ、君のお父さんとお母さんってどんな人?』
『は?』
『どんな人なの?』
彼女の突拍子も無い質問に俺は少し考えたあと口を開いた。
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揶揄 - 最近見始めました!すごく面白いです! (2019年9月22日 9時) (レス) id: f13e29755c (このIDを非表示/違反報告)
虎苦迷花さん推しのぴかちゅう - まぢすこ…(( (2019年9月21日 20時) (レス) id: d00440de79 (このIDを非表示/違反報告)
金亀子?(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです、!!! (2019年9月7日 23時) (レス) id: a3d0a4cc33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:如月香葉 | 作成日時:2019年7月30日 22時