Dr.じゃんぷ×Pt.じゃんぷ そのに。

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side:Kei

視界がぐらぐらして気持ち悪い、頭もガンガンする…


意識が朦朧とする中、ベッドに寝かされたり点滴を入れてくれたのだろうということが辛うじてわかる。


心配掛けるだろうと思って黙っていたけど、促されて頭痛が治らないと伝えるとすぐ鎮痛剤も追加してくれた。


少しして痛みも治まって来て、漸く頭が回るようになってくると色々と考えてしまう。


ただでさえ直さなきゃいけない所があったのに、今日を逃したら次に全員で振り合わせられるのいつだろう…


時間は限られてる。点滴終わったらすぐにでもレッスンに戻らないと…。


慧「…ね、これあとどのくらい掛かる？光に連絡してすぐ行くって伝えて欲しいんだけど、」


宏太「…あのさ。俺今日なんて言ったか覚えてる？」


慧「…え？」


暫く黙っていた薮が、ベッド横の椅子に座りながら口を開いた。


宏太「あんま無理すんなよって。そう言ったの覚えてるよな？」


慧「……。」


宏太「勿論振り合わせも揃えるのも大事だよ。でもフラフラな状態で練習しても仕方ないでしょ？俺らだって心配。…ほら、さっきから連絡凄いことになってるし。笑」


薮が見せてくれたスマホの画面はメッセージや電話の履歴がいくつもあって、それはどれもあの後の俺を心配するメンバーからのものだった。


慧「…ん…ごめん…。」


宏太「うん、今日はお休みね。熱下がってたら明日からは許可するけど。俺からちゃんと連絡返しとくから、ゆっくり休みな。」


そう言われると急に安心したのか、どっと力が抜けて眠くなってきて…


眼を閉じるとほんの少し頭を撫でられている感覚がして、心地よさを感じながら眠りについた。




fin.

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