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side:Hikaru
さっきまでの楽しい雰囲気とは一転して、ピリピリした緊張感が走る。
もっと早く異変に気付いてやれば…とか色々思ったけど、こうなってしまった以上症状を和らげることを第一に考えるしかない。
病院に着くとすぐに全員がそれぞれ自分の位置を把握して行動に移る。
薮と伊野ちゃんは処置の準備、高木は山田をベッドに寝かせて大ちゃんは不安そうな山田の側から離れない。
俺はバイタルチェックをして、発疹のある部分や喉の腫れが無いかを確認する。
光「あーんしてね。…んー、もうちょっと大きく…。」
雄也「血圧測るね、腕借りるよー。」
その後も色々診察して話し合った結果、幸いにも重い症状ではないから採血と点滴だけして、念の為今日はこのまま一晩入院、という事になった。
涼介「ね…もう帰れる…?」
さっきより呼吸が安定してきて喋る余裕も出てきた山田はまだそんな事知らないから、これから説得しなきゃいけないんだけどね…苦笑
大貴「ううん、今日は帰らないよ。このまま帰すの心配だからまず検査と点滴して、一回だけお泊りね?」
ずっと山田の隣にいた大ちゃんがわかりやすいようにそう伝えると、途端に涙目になる。
涼介「…っやだぁ…泣」
大貴「うん…でも俺らも心配だからさ?明日にはちゃんと帰れるから。ね?」
まだイヤイヤと首を振っているけど、丁度採血と点滴の用意が出来たらしく薮と伊野ちゃんが戻って来た。
宏太「さっきよりは元気そうだね。涼介ー、採血するから腕捲るよ。…あ、伊野尾そっち押さえてて。」
慧「ん。…ダーメ、動かないよ。すぐ終わるから大ちゃんの方向いてて?」
涼介「んんっ、やぁ…っ!泣」
針がずれたら危ないから、可哀想だけど伊野ちゃんと2人がかりで腕と身体を押さえる。
涼介「ぐすっ…んーっ…たい…!泣」
宏太「…よしよし、もう終わりね。」
点滴が固定されると、薮から逃げるようにぱっと起き上がって大ちゃんに抱き着く。
…薮はちょっと寂しそうだけど。笑
大貴「頑張った頑張った、ちょっと落ち着こっか、ね。」
涙を拭ってやりながら優しい顔で宥める大ちゃんと、それに甘えてる山田はまるで兄弟みたいだ。
もう少し落ち着いてきたらちゃんとアレルギーの危険性について話しないとな…。
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ふ ゆ(プロフ) - ゆいさん» たくさんの応援コメントありがとうございました〜!とっても励みになりました^ ^移行先でも宜しくお願いします…! (2020年3月3日 15時) (レス) id: 32b3248ec1 (このIDを非表示/違反報告)
ふ ゆ(プロフ) - みーさん» リクエストありがとうございました!移行先でも宜しくお願いします^ ^ (2020年3月3日 15時) (レス) id: 32b3248ec1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - パート2でも楽しいお話を毎日ありがとうございました!リクエストも忠実に答えていただいたり、メンバーの特徴をとらえた描写をされていたり…大好きです!また移行して下さった場合には読ませていただきます!ありがとうございました(*^-^*) (2020年3月2日 22時) (レス) id: b95e20b84f (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - 更新ありがとうございます とても良かったです また機会があればリクエストさせていただきます これからも更新頑張ってください (2020年3月2日 20時) (レス) id: f0fa747bea (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - お忙しい中更新ありがとうございます〜! (2020年3月2日 16時) (レス) id: b95e20b84f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふ ゆ 。 | 作成日時:2019年12月22日 16時