上京したら犬系&猫系男子に拾われました 2

♯78　幸せもの ページ18

Aside




『一緒に服を選んでくれませんか？』




さとりーぬ「え？」




私の渾身の“おねだり”だったが二人は固まってしまった。



これは晴夏から教わった技。



＿＿＿おねだり。



だけど




やっぱりだめだったかな……。



さとみさんも莉犬さんも忙しいだろうし。



しかもこれちょっとはずかしい……。



忙しい中頼んだのも申し訳ないし、なんか恥ずかしいしなかったことにしよう！




そんなことを考えていると




莉犬「いいけど……そんなんでいいの？」




さとみ「お願いってほどでもないと思うけど。」




と、嬉しい言葉が返って来た。




『え!?ホントですか！』




嬉しくてつい身を乗り出すと莉犬さんが笑った。




莉犬「Aってほんとに犬だよね〜！」




さとみ「犬が何言ってんだよ。」




さとみさんが口になにか入れたまま返す。




莉犬「は!!!おま、言い方あるだろ！」




眉間にシワを寄せて明らかに怒ったような顔をする。




莉犬さん怒っててもかわいいな……。




さとみ「え、dog？」




莉犬「そういうことじゃない!!!」




そんな二人の会話に私は笑っていた。



楽しくて、二人といられることが嬉しくて、私って幸せものだな、なんてしみじみ思ってみる。

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