もう少しそばにいて season２

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渡｢…諦めようと思ったよ。何回も…何十回も何百回も。

ふっかが幸せになれば良いって、それでいいって何度も自分に言い聞かせて。

目黒にも分かったような口で俺はお前に好きって言っちゃいけないって言ってたくせに…

でも…どこ行くにしても、何しててもお前これ好きそうとか、ここにお前いたら俺とケンカしてんだろうなとか……

お前が頭の中でチラつく度にお前しか頭に残らなくなった…｣




きっと、そう言って貰えるのはすごく幸せなことなんだろう。


翔太くんの弱くて細い声を聞くのが苦しい。




目を見るのが……辛い……………








渡｢……お前だけは傷つけちゃいけないって思ってんのに、突き放さなきゃ俺が耐えられなくて

なのにお前は追っかけて来るし。アイツに文句言っちゃうし。

……どうしようも出来ないんだよ、俺自身じゃ…｣





私も、たつやくんを諦めようとして頑張っても自分じゃどうしようも出来なかったから分かる。


でも、私は翔太くんに何もしてあげられなくて、
きっと…翔太くんを好きになることもできない…




なんで恋って存在するんだろうね。

恋なんてなかったらみんな傷つかなくて済むのに。


そしたら…誰も苦しむことなんて無いのに…







渡｢好きでごめん。ずっと…苦しい思いさせてごめん……｣


｢……謝るのは私だよ。ずっと気づいてあげられなくてごめんね。私の事好きになってくれてありがとう…嬉しかったよ｣





私に背を向けて翔太くんは｢もう行って｣と言った。







｢……ありがとう翔太くん｣




ずっと大切にしてくれてありがとう。


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